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[No.15021] カルシウムの驚異 投稿者:男爵  投稿日:2010/04/01(Thu) 11:56
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ブルーバックス B-793

心臓病のもとになる動脈硬化は、カルシウムが血管の細胞にたまり、血管の弾力が失われて生じる。
また、腎結石のように体にたまる石も、カルシウムが固まったものである。
では、カルシウムをあまりたくさん摂らないほうがよいのではないかと思うと、カルシウムが骨に不足してくると大変ことになります。

イギリスのシドニー・リンガーという生理学者は、カルシウムの含有量の多いロンドンの水道水を使って、カエルの心臓の実験をしていた。食塩を血液中にあるのと同じくらい水道水に加えて、その中にカエルの心臓を入れると規則正しく収縮していたので、心臓の収縮には食塩の適量があれば十分と彼は考えた。
ある日、きれいな実験をしようと思って、蒸留水を使って同じように食塩を溶かして、カエルの心臓を入れたら、なんと止まってしまった。
そこでロンドンの水道水にカエルの心臓を動かすのに必要なものがあるに違いないと分析した結果、カルシウムが心臓の収縮に必要なことを発見したのである。
これよりリンガーは、食塩水にカルシウムを加えて、リンガー液(リンゲル液)として広く応用される溶液を作った。(リンゲル液だからドイツ人の発明かと思っていました。点滴に使いますね)

あまりにもカルシウムのことを知りすぎた医師の本なので、かえってわかりにくく
私の理解したことだけ書けば次のようになります。
骨には99パーセントのカルシウムが含まれていて、あとの1パーセントが血管とか全身の細胞に含まれている。ところがホルモンとかビタミンの働きで、骨におさまるべきカルシウムが血管に流れ出したりすると動脈硬化をひきおこすし、結石のもとにもなる。そして、肝心の骨のほうはカルシウム不足で、骨粗しょう症となってしまう。
食物からカルシウムをとっても体の調子ではカルシウムが骨に蓄えられにくい人もいる。
運動不足の人はカルシウムをとっても身になりにくい。やせた人もカルシウムが身につかない(無理なダイエットをしている若い女性は年をとると骨の痛みに苦しむ)。

カルシウムを十分に吸収し、また体内に保存するためには、リン酸やナトリウム、たんぱく質をあまり摂りすぎないことが望ましい。牛乳だけを大量に飲むことは、たんぱく質の摂取量を非常に多くすることからも問題である。このために、実際にカルシウムを十分摂るには、いろいろな食物から少しずつ摂って、総合的に行い、ひとつの食物だけに頼らないことが大切である。

五木寛之のいうように、なんでも食べることがよいので、○○健康法というような特定のものだけ食べるのやめたほうがよいだろう。


[No.15039] Re: カルシウムの驚異 投稿者:男爵  投稿日:2010/04/04(Sun) 19:02
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> ブルーバックス B-793

> あまりにもカルシウムのことを知りすぎた医師の本なので、かえってわかりにくく

そういうわけで
子ども向きの本でおさらいをしました(かえって説明が省略すぎ)。

NHKきみもチャレンジ!健康タマゴ
「骨があぶない」

まずあなたのカルシウム度をはかるテストして、下記の質問に○か×をつける。
(○と×は正解の例です)
 ○牛乳や乳製品が好き
 ○魚が好き
 ○野菜が好き
 ○豆類が好き
 ○朝ごはんは必ず食べる
 ○体を動かすことが好き
 ×インスタント食品をよく食べる
 ×あまり外にでない
 ×ダイエットをしたことがある

説明
 ○牛乳や乳製品が好き
   牛乳や乳製品には必要なカルシウムがたっぷり含まれている。
 ○魚が好き
   小魚には骨に大切なカルシウムやビタミンDがたくさん含まれている。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨に沈着させるために必要。
 ○野菜が好き
   野菜にはカルシウムやビタミンを豊富に含まれるものがある。
 ○豆類が好き
大豆にはカルシウムのほかタンパク質やリンなど骨に必要な物質が含まれている。
 ○朝ごはんは必ず食べる
 ○体を動かすことが好き
運動するとカルシウムの吸収がよくなり骨密度を高める。
 ×インスタント食品をよく食べる
インスタント食品やファストフードばかりの食事ではリンをとりすぎる。
リンはカルシウムの吸収をさまたげる。
 ×あまり外にでない
  外で適度に日光にあたるとビタミンDが体内にできる。だから野外で日光に当たることも必要。
 ×ダイエットをしたことがある
  まちがったダイエットをすると体にも骨にも悪影響がある。
     若い女性のダイエットは老後の骨粗鬆症にむすびつく。