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[No.15192] また観てしまった 投稿者:   投稿日:2010/05/06(Thu) 00:19
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 またヴィデオを観てしまった。ルネ・クレールは大学生の頃、すきで
『巴里祭』『巴里の屋根の下』『自由を我等に』『悪魔の美しさ』など
いろいろ観た記憶があるが、この「最後の億万長者」は観ていなかった。

 粗筋を書くと、地球上のどこかにモナコに似たカジナリオという国があり、
そこはカジノで食っている小さなモナコによく似た国だが、最近のアメリカの
ように経済が破綻し、何とかこれを立て直そうと知恵を絞る。女王と首相は、
たまたまこの国の出身で、海外で大成功を収めたバンコ氏★に眼をつけ、
わかい孫娘のイサベルと結婚させて国家の危機を乗り切ろうと図る。

 バンコ氏は新しい政策をつぎつぎ打ち出すが、奇妙なものが多い。
一方、孫娘は年齢の離れたバンコ氏を嫌い、宮廷楽団の楽長と懇ろ
になってしまう。

 その後いろいろ曲折があって、いよいよ結婚というとき、若い二人は
ひそかに出奔。その寸前でなんとか阻止しようとしたが、数年前にすでに
事実上の結婚をしており子供まで二人あった。そこで女王は一大決心をし、
自分が国家の犠牲になってバンコ氏との結婚をして事態の打開を図ろうと
するが、その矢先に、今度はバンコ氏の銀行が破産したというニュースが入
ってくる。

 どこの国の財政再建も、なかなかうまくいかないようで…。(-_-;)
結婚と引き換えに3億の金をカジナリオに入れるという文書に署名を
する段になったときも、その署名用のインクにさえ事欠くありさま。

 とくに面白かったのは、国民に金がなく、レストランの払いもびた一文持たぬ
客が貨幣の代わりに、生きたニワトリを出して済ませることに。一方店主の方も、
お釣がないので奥からニワトリのヒナを一羽とタマゴ一個を持ってきて、客の前に
差し出す。客はその内から、タマゴ一個をチップとして置き、その店を立ち去ると
いう監督の芸の細かさにも脱帽。

 ところで、楽しかった連休も、これでおしまい。さあ、あすから気を引き締めて
懸命にハタラコウ。←誰が?

 ★バンコは銀行の意味。