[No.16414]
井上和博:時代を喰った顔
投稿者:男爵
投稿日:2011/01/11(Tue) 11:04
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2002年の写真集だが文章もある。
先頭にあるのが
1978年鎌倉の邸で原節子の撮影
以下に主な写真のタイトルを紹介する。
中川一郎と鈴木宗男 因縁の物語
戸塚宏の天国と地獄
"闇将軍"角栄御殿 ある元日の風景
孫に囲まれたクリスチャン政治家・大平正芳
祖父・吉田茂の書の前で腕立て伏せする麻生太郎
駅のベンチでスポーツ新聞に読みふける長嶋茂雄
怪物・江川卓を追いかける、新人時代の原辰徳
熱海1号店で大根をもつヤオハン・和田一夫
ゲーム戦争から脱落した「セガ」を育てた中山隼雄
ソフトバンク創立10年目、33歳の孫正義
風車の前で笑うハウステンボス・神近義邦
Vサインする日本マクドナルドの藤田田
米寿を迎えた元モガ・宇野千代と瀬戸内寂聴
月収二万円時代の知の巨人・立花隆
ゴールデン街でハメをはずすカメラ小僧・篠山紀信
母校東大で特別講義するセゾングループ・堤清二
統一教会が金集めで掘った「日韓トンネル」 (もう廃坑になった)
ロキード事件の黒幕・児玉誉士夫のデスマスク
あとがきで、著者は次のように述べている。
本書で取り上げた人々は、大別して二種類の人間に分けられる。
自分の哲学に忠実に生き、自らの「顔」をつくりあげてきた人。
景気の上昇気流にうまく乗っかって、増えていく個人資産の数字とにらめっこし、哲学をどこかに置き忘れ「顔」をつくらないできた人。
バブル景気以降、後者の「顔」が増えているような気がしてならない。
ビル・ゲイツやダライ・ラマ十四世など海外の写真もある。
長嶋茂雄は野球場でユニフォームを着ると「カンピュータ」と呼ばれた野球人に変身するが、ふだんは、知識が豊富で、きちんと相手の言葉に耳を傾け、論理的に話のできる紳士だという。
多摩川グラウンドの選手行きつけのおでん屋で、江川が昼食事にテーブルに牛乳瓶を5,6本並べているのを見て声をかけると、「体が資本ですから。一本あげましょうか」と差し出されたという。えーさんのコメントが聞きたいところです。
原は生涯打率2割7分9厘、ホームラン382本で立派なものだが、常にONと比較された。
監督としても立派なもの。