画像サイズ: 300×620 (43kB) | 逸すべからざる名店を一つ忘れていた。というより実は風邪でしばらく休業していたのでアップが遅れたのが真相だ。
きょうは天気もよいので酒蔵訪問にはちょうど都合がよかった。この店、天保元年(1830年)の創業と云うが、なにせ遠い。昭和30年前にはとなりの四街道町に属していたくらいだ。
まずロケーションがいい。直ぐ前に由緒ありそうな八坂神社がある。この店、初代は田中勘三郎という。現社長の田中孝一氏(50歳)は七代目。父親が勘三郎を襲名しなかったので、祖父の代で「勘三郎」は消滅したが、酒の銘柄「勘三郎」として今に生き残った。
日曜は工場の方は休みだが購入客もあるので、店は開けている。さすが休日はお客も少ないらしく社長みずから倉のなかを隈なく案内してくれた。現在つくっているお酒の銘柄は、およそ20種類ほどになるという。
写真の「佐倉七福神」は、ラベルをタレントの車だん吉が手がけただけあって、なかなか垢抜けている。
付近には馬渡百観音もあり、これはわざわざ立ち寄って拝観するだけの値打ちはある。じっさい百体の観音が勢ぞろいしたありさまは正しく壮観だ。なお、域内にいまNHKのドラマで脚光を浴びている漱石の友人、正岡子規の句碑もある。句はいぜん「全国歌碑・句碑めぐり」でも紹介したことがあるが、子規が成田詣でのおり、この辺りに宿を取ったとき、チェックアウトの際に詠んだものだと云う。碑面には、「月寒し 宿とり外す 独り旅 子規」とある。 |