画像サイズ: 420×560 (36kB) | 老舗のトリは読者諸氏の期待を裏切って葬祭業。過日「おくりびと」がヒットし、一躍表舞台に踊り出した観のある職業であり商売である。
店頭の幟に「創業明治19年」とあったので早速扉を押した。明治19年といえばもう120年の余になる。生憎社長が不在で面白い話は聞けなかったが、まず社長の年を聞いて驚いた。
おそらく前社長が急死したのだと思うが、4代目は当年とって37歳だという。松井と云う名は初代の名だが、現在の社長は海保。松井の家は絶えたが、後継が創始者の名を残して営業をつづけているようだ。
最近扱った有名人の葬儀を問うと、言下に佐倉市の三代目市長、堀田正久氏の葬儀を挙げた。葬儀は堀田家のほか、市民葬も同葬儀社が請け負ったそうだ。★つづいて市長を引き継いだ4代目菊間健夫氏のも、こちらで手がけたよし。あと、街の名士といえば銀座の木村家からの暖簾分け第一号の木村屋。その当主のときも、ここでやったという話だ。
現社長は、若者らしくブログを開設し、また最寄駅まえに案内所をつくるなど需要掘り起こしに積極的のようだ。また地元の商工会議所では総務、葬務ではない、総務委員長を務めているよし。なかなかのやり手であるようだ。
★新潮社「堀田家三代記」の著書がある。あっしが東京から佐倉へ転居した頃は、ちょうどこの正久氏が市長を務めておられた。この方は、人気抜群で市長を4期、16年の長きわたり市のために尽力せられた。ウィッキーなどを覗くと、正久氏は滋賀県、彦根市の井伊直愛市長とならんで、「殿様市長」の愛称で呼ばれているようだ。
* なお、この項、名物というのとチョッと違うように思われる方もあろうが、老舗そのものがすでに当町の名物、また、これだけ長くつづく店の提供する商品、サービスに名物の名に値しないものはまずあるまいと考えての深慮ある?書き込みのつもりである。この項を閉じるにあたって、読者諸氏の長期間のご精読を謝す。 |