きりんさんが別のツリーに既に書かれていますが、彼女からお聞きして、昨夕、都内で 標題の演題の講演に参加しました。そこでお聞きした韓国の本人認証の実状をご報告しておきます。
本人認証用登録データ: 政府関係のデータベースが全て連携している。それどころ か、民間である銀行のデータベースとも連携している(これにはびっくり)。従っ てどこかに 登録されていれば、他でも容易に参照される。
必要なものは 1.なんらかの番号 2.そのパスワード 3.個人の電子証明: これは電子印鑑とも呼ぶべきもの。これは個人がどこかに 持っていればいい。自宅のパソコンの中、携帯電話の中、その他であるが、 USBメモリーに保持していることを推奨されている。 (日本では、これを住基カードに入れてしまった。多分これが間違いの元?。 私、既に、汎用のUSBメモリーが使えないかと書いたのですが、そうなって いたのにびっくりしました。)
補足しますと、セキュリティ対策もしっかりやっているようです。 電子申告のためにWEBでアクセスすると、向こうから次のことをやってくる。
1.ウイルスチェック 2.スパイウェアソフトのダウンロード 3.もう一つ何かやると言っておられましたが忘れました。
これらのチェックは全て向こうがやってくれる。国民(使用者)は見ているだけ。
なお、個人データは連携機関に保存されているので、それを使用していいかどうか は、確認を求めて来る。
これらの準備をした上で、例えば、税申告ならば、年金とか健康保険税とかのデータ はしかるべきところから引っ張ってきて(データベースが連携しているので)、画面 にはもう申告書が出来上がって出てくる。国民は電子印鑑を押すだけという人も多い そうです。これなら7.8割が利用ということもありうるなと。
で、講演者の話からヒントをもらえば、日本では、
0.個人認証データーベース: 住基システム、(他にもあればそれと連携、銀行系 との連携は難しいでしょうか。)
1.住民基本台帳システムにある住基番号(納税者番号など新たにつくる必要なし) 2.パスワード 3.電子証明=電子印鑑 をUSBフラッシュメモリーに入れて保管。
で、OKではないかと。(なお、住基カードは別用途に使えばいいでしょう。)
因みに、少し感想を。
今や韓国の電子政府化は世界最先端であると噂に聞いていましたがまさにその通りであ るとあらためて認識しました。国連筋の調査で世界一で、日本は10位内にも入らない ようです。これは日本人には意外感があるかと思いますが、判定基準の違いがあります。 もっとも重要な基準はそれを国民がどれだけ利用しているかということにおくのでそう なります。韓国では電子税申告は7,8割。日本では1%くらいですか? もっと行っ てますか?10年前に始まりこの5年で日本は抜かれてしまったようだなと思いました。 経済も新興4カ国(BRICs)、中でも中国に抜かれてきていますが、油断をしていたの ではないでしょうか。
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