前述したが、当時のビデオ・テープは「Hi-8」と呼ばれるアナログテープであった。 そのため、ダビングすると画質が劣化するのである。
当時は、紙のコピーもそうであった。 原稿に写真があると、1回目のコピーでは写真はホドホドに見られるが それをコピーすると中間色はほとんどなくなり、3回目は「白と黒」になってしまう。 顔写真など、「お化け」のようになってしまった。
ビデオの場合は、オリジナルの映像を取り敢えず粗編集して、次に細かいところに気を使って編集するが、これが出来上がった段階では、「2回目のダビング」になってしまう。
クラブの映写会などでは、この段階のものを放映するので、何とか観賞に耐えられるが、第3者に渡す場合は、「8ミリ規格」ではなく一般に普及していた「HVS」にもう1度ダビングしなければならない。
そうすると、「赤」がにじんで白いYシャツなどピンクに染まったような映像になり、 本当に困ったことを覚えている。
素人にビデオの細かいことを説明しても理解してもらえないし、単なる弁解としか受取ってもらえないことが多かったのである。
最近はダビングしても全く劣化しないので、TVの映画などをコピーすると著作権問題が起こるが、当時はその心配はなかった。
つづく
|