プロジェクトXという番組がありました。
大学図書館で蔵書をそろえるとき 学生たちに何か読みたいものはないかと聞きました。 「るるぶ」のような本や「公務員試験過去問題集」などに混じって プロジェクトXのビデオが見たいという声もありました。
今の図書館は本だけでなく、ビデオやDVDもそろえている図書館もあります。
それではというわけで教材として プロジェクトXのセットを買ったことがあります。 その中で面白かったのは 胃カメラの歴史 これがなんと日本人か発明したものなんですね。
まず胃の中を医者が診察しようとして 画期的な装置を考えたのはドイツの医者でした。 この医者はあるとき街角で大道芸人を見たのです。 それは大きな剣を飲み込む芸でした。
これを見て医者は思いつきました。 あの剣の代わりにレンズのついた筒を患者のお腹の中に入れて 胃や腸の中を見たらどうだろうか。
大道芸人ならともかく、患者が細長い筒を食道から飲み込むなんて とてもできそうもないと思うのですが ドイツではそれをしたようなのです。
東大の若い医者がその話を聞いて それではと 曲がるホース状のものの先にカメラをつけて 患者のお腹の中に入れて患部の写真をとることにしました。 これにはカメラの知識が必要ですから、そういう仕事をしているカメラ会社と 共同研究をしたのです。
問題はお腹の中に入れられるくらいの小さな電球を開発すること。 それからもちろん小さなカメラの開発とそれにあう小さな小さなフィルムの開発です。 苦労の末やっと胃カメラができたのです。
この会社はデジタルカメラも開発したオリンパスです。 だからいまもこの会社の開発したもろもろの医療検査製品はたいていの病院に設置されてあります。
大道芸が医学に応用されるとは。 ヒントはどこにでもころがっている。 もしかしたらメロウ倶楽部の掲示板にもころがっているかもしれません。
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