赤い血の流れている動物はどんなことがあっても青い草を食べなければ生きていけない。 赤い血のもとである「血色素(ヘモグロビン)」の成分は、緑色の葉の中の「葉緑素」にしか存在しない。 「4つのピロール核」の中に1分子の「マグネシウム」が入っているのが葉緑素。 血色素は「4つのピロール核」の中に1分子の「鉄」が入っている。 動物の体の中で、マグネシウムと鉄が入れ替わると、緑の葉緑素が赤い血色素になる。
青い野菜を食べていない人の血は、色がどす黒くコーヒー色になり、ドロッとして血液の流れが悪くなる。 頭も体も悪くなるそうです。
青野菜をよく食べている人の血は、きれいな鮮血色で、春の小川のようにさらさら流れている。
ライオンはシマウマを襲う。 ライオンは賢い。一番柔らかい肛門にかぶりつき、まず腸管を引きずり出す。 初めのうちは半透明のビニールのような腸管が黄色いが、それは食べないで わきに積んでおく。 やがて、緑色が見えると、ライオンは一息おいて、ガブッとむしゃぶりつく。 ライオンは青い草に飢えていた。 そこらじゅうにいっぱい草はあるのだけど、ライオンは食べられない。 歯がとんがった犬歯なので、草が噛めないのだ。 全部草切り歯の草食動物が食べているお腹の中の半消化のドロッとした草をすすって補給する。
人間も青野菜を食べましょう。 (フジ三太郎旅日記、朝日新聞社)
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