著者は三陸出身。 日大の短大を出て建設業に勤務してから ある人の勧めで職場を変え 原子力発電所の建設に携わってきた。
工程管理の仕事が主だったという。
細かな配管を見ていると地震に耐えられないのではないか。 今回の福島第一原発の事故は古くなって起こるべくして起こった事故である。 そもそも第一原発はアメリカでも問題のある原子炉であった。 (その後の改良で欠点はある程度克服されてきたが、初期のものは欠点が多い) バックアップの電源が津波で失われたのが福島原発事故原因ではないと著者は述べる。
率直な感想としては 半端な知識で、自分は専門家だと世間に言っているのではないか。 経済や法律などの文科系学者よりは専門に近いわけだが 構造に強いという経歴でもなさそうだ。
おそらく年齢から考えて コンサルタントがよく使う有限要素法の解析法の特徴とか意味を 十分わきまえているのだろうか(よく知らないのではないか)。 大学院クラスの構造解析理論を著者が学んだ短大クラスでは とうてい学んでいないと思うのだが。 建築という専門から考えると、応力方法や変位法ということよりも 古典的なたわみ角法くらいしか学ばなかったのではなかろうか。
それがどうした、何が危険で何が危険でないかは よく知っているぞと言われそうだが 耐震とか地震時の原子炉の挙動は、その専門家のコメントが聞きたい。 この著者の専門とはずれているような気がするのだが。
はんぱな知識で、私は専門家ですというような印象をうけるのだが 私のコメントは辛辣すぎるだろうか。
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