> 日本の近代美術は > 大月書店から出たシリーズ
こんどは 日本の近代美術 2 日本画の誕生 です。
狩野芳崖 悲母観音図 橋本雅邦 白雲紅樹図 横山大観 屈原
日本画の画家たちは苦労した。苦労して新しい日本画の世界をつくった。 ところが 伝統美術への積極的な西洋美術の摂取をはかった新しい美術は 欧米人の目には、逆に西洋文明に侵された伝統の破壊や喪失と 映ったのである。 現代日本で大家とされている 近代作家の作品は、欧米のコレクション にはほとんど収集されていないという。
こうした日本と欧米における日本美術観のギャップについて いちがいにどちらが正しいという判断をくだすことができない。 なぜなら、どちらもそれぞれの歴史的必然を負っているからであると 著者は述べている。
近代から現代の日本画は、江戸時代の日本画とは別であるから これは日本画ではないという欧米人もなんとなくステレオタイプの ような気がするのだが。 恋愛で相手を現実の姿とかけはなれた理想の存在とみるようなものか。
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