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[No.768] うっかり吹聴できぬ国家的な秘密とは 投稿者:   投稿日:2011/12/26(Mon) 14:49
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 夏井いつきさんの「絶滅寸前季語辞典」は大変な本だ。ここに書名を明かしただけで、あっしなど、国家反逆罪でふん捕まるかも知れない。

 『壁に耳あり障子に目あり』とはよく云った紋だ。

 とはいうものの、こう書きだしてしまっては、引っ込みもつかぬ。

 しかし、読者のみなさん、この本を読んでも構わぬが、225ページから26ページだけは、どうか遠慮をしてもらいたい。

 『菊枕』と云うのが出ている。菊を干して中へ詰めた枕だそうである。それがどーした、と早速詰め寄られそうだが、これを常用するときは、始皇帝もついに如何ともできなかった不老長寿(のくすり)も、なんなく手に入るという。

 しかし、著者によると、もしこの事実を世間に公開すれば、これを知った農家がたちまち米や野菜をおっぽり出して、菊つくりに狂奔するようになる。これが既定の事実である、食糧不足に更に拍車をかけるのだそうである。著者の周章狼狽ぶりは、つぎのくだりを読めばいっそうよくわかる。著者は終わりの所で、

 一刻も早く「菊枕禁止条例」を可決せねばオソロシイことになる、と悲鳴を上げているのだ。これでは、読む方だってビビッてしまう。

 さきほどのは秋の部だが、夏の部にも、紋題の季語があった。

 陶枕(トーチン)という。陶器の枕でべつにめずらしいことはないが、そういう当たり前の枕が季語に昇格することに、著者は腹が立ってしょうがない。季語辞典には、同時に
磁枕、青磁枕、白磁枕などが掲載され、それで終わりならまだまだ許せるが、その後に石枕、金枕、竹枕、木枕、瓦枕までがぞろぞろ出てきて、著者を呆れさせる。なら、あたしの部屋にだってと、著者は猛烈に対抗心を燃やす。

 広辞苑枕、新言海枕、山本健吉基本季語五〇〇選枕、現代用語の基礎知識枕、ハローページ枕とつぎつぎ精鋭を繰り出してくる。

 これでたんなければ、北枕、岩枕、膝枕、初枕、歌枕、ひじ枕、なにもあっしまでが、向きになって、これまで一度もお目にかかったことのない夏井さんに、加勢することはない。(*^_^*)

  夏井いつき著「絶滅寸前季語辞典」


[No.770] Re: うっかり吹聴できぬ国家的な秘密とは 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/26(Mon) 17:24
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唐辛子 紋次郎さん  ここが今回大賑わいになったのは 紋次郎さんの功績が大きいです。

>  夏井いつきさんの「絶滅寸前季語辞典」は大変な本だ。

>  『菊枕』と云うのが出ている。菊を干して中へ詰めた枕だそうである。それがどーした、と早速詰め寄られそうだが、これを常用するときは、始皇帝もついに如何ともできなかった不老長寿(のくすり)も、なんなく手に入るという。

菊はなんとなく高貴な雰囲気がありますが
北海道に行ったとき、「ラベンダーまくら」というものを
お土産屋に売っていたのを思い出しました。

>  さきほどのは秋の部だが、夏の部にも、紋題の季語があった。
>
>  陶枕(トーチン)という。陶器の枕でべつにめずらしいことはないが、そういう当たり前の枕が季語に昇格することに、著者は腹が立ってしょうがない。

陶枕や竹枕は夏は涼しそうですが、冬はどんな枕がいいのかなと思いました。
綿枕とか羽根枕でしょうか、まさか。

季語は時代によって変わるものなのでしょうね。
太陰暦の季語は太陽暦ではあわないこともありそう。

>   夏井いつき著「絶滅寸前季語辞典」


[No.777] Re: うっかり吹聴できぬ国家的な秘密とは 投稿者:   投稿日:2011/12/26(Mon) 21:13
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  男爵さん、みなさん、

> 唐辛子 紋次郎さん  ここが今回大賑わいになったのは 紋次郎さんの功績が大きいです。

いえいえ、あっしは別に何もしてやしません。これすべて男爵さんの力ですよ。もっとも、今回は投稿者がいつになく、多かったことはタシカですね。

>>  『菊枕』と云うのが出ている。菊を干して中へ詰めた枕だそうである。それがどーした、と早速詰め寄られそうだが、これを常用するときは、始皇帝もついに如何ともできなかった不老長寿(のくすり)も、なんなく手に入るという。

> 菊はなんとなく高貴な雰囲気がありますが
> 北海道に行ったとき、「ラベンダーまくら」というものを
> お土産屋に売っていたのを思い出しました。

 ああ、ラベンダーなら、不老長寿はムリとしても、安眠はできるかも。ああいうのにも、しかし、向き不向き、好き嫌いはありますね。

> >  さきほどのは秋の部だが、夏の部にも、紋題の季語があった。
> >
> >  陶枕(トーチン)という。陶器の枕でべつにめずらしいことはないが、そういう当たり前の枕が季語に昇格することに、著者は腹が立ってしょうがない。
>
> 陶枕や竹枕は夏は涼しそうですが、冬はどんな枕がいいのかなと思いました。
> 綿枕とか羽根枕でしょうか、まさか。
>
> 季語は時代によって変わるものなのでしょうね。
> 太陰暦の季語は太陽暦ではあわないこともありそう。

 それに、温暖化や異常気象が続けば、季語辞典も大改訂が、必要になるでしょうね。


[No.799] Re: うっかり吹聴できぬ国家的な秘密とは 投稿者:   投稿日:2011/12/28(Wed) 14:03
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  男爵さん、みなさん、

>  陶枕(トーチン)という。陶器の枕でべつにめずらしいことはないが、そういう当たり前の枕が季語に昇格することに、著者は腹が立ってしょうがない。

> 陶枕や竹枕は夏は涼しそうですが、冬はどんな枕がいいのかなと思いました。
綿枕とか羽根枕でしょうか、まさか。

 きょうは、枕オタクともいうべき白崎繁仁さんの「枕の博物誌」(北海道新聞社刊)に出会いました。巻頭に陶枕がカラーでわんさか出てきました。

大体が中国、台湾ですが、シンガポールというのもありやした。かれらのこだわりと云うのもスゴイですね、唸らされました。(@_@;)

 動物をかたどったものが多く、左側に頭があります。頭の脇に頭(*^_^*)を乗せることになります。その頭が、童子であったり、獅子であったり、あとはネコです。

 なかには、平たいブックスタイルも。この方は、長年にわたって、世界の枕のコレクションをしていたようですが、気がついてみたらその数600個にもなっていたそうです。(@_@;)

 陶枕には、安眠だけでなく、さらに招福、長寿などを願って一石でなく、一陶二鳥の枕もあるようです。それは表面に、福徳、蓬莱などの文字を入れるようです。
 
 *白崎繁仁著「枕の博物誌」


[No.803] Re: うっかり吹聴できぬ国家的な秘密とは 投稿者:BUP  投稿日:2011/12/28(Wed) 15:30
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紋次郎さん 男爵さん、みなさん、 コンニチハ ヒマツブシです。
昭和17年の夏ころ、空路セレベス島のマカッサルと言う町に到着(観光ではなく、戦争で・・・),着陸したら、お前の部隊は前線で戦闘中、危ないから此処で待機しろって、有難いご命令、ホテルみたいな宿舎を宛がわれました。
大きなベッドに白い蚊帳が吊ってありました。
開けて、中を見たら、大きな枕状のものが横たわってました。
何に使うにか?って、先輩にに訊いたら、”抱いて寝ろ”って言われましたがぁ〜。
普通の枕もありましたんで、取り敢えず足を載せて寝てました。
”ダッチワイフ”とか言うモノだそうです。
オナカを冷やさない効果が在るとか・・・。
間もなく前線へ・・・、ジャングルの防空壕で寝ることになりましたが。


[No.805] Re: うっかり吹聴できぬ国家的な秘密とは 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/28(Wed) 16:13
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Re: うっかり吹聴できぬ国家的な秘密とは
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紋次郎さん BUPさん、みなさん、

> 昭和17年の夏ころ、空路セレベス島のマカッサルと言う町に到着(観光ではなく、戦争で・・・),着陸したら、お前の部隊は前線で戦闘中、危ないから此処で待機しろって、有難いご命令、ホテルみたいな宿舎を宛がわれました。

> 開けて、中を見たら、大きな枕状のものが横たわってました。

> ”ダッチワイフ”とか言うモノだそうです。

竹婦人あるいは竹夫人
というものを
韓国民族村で見たことがあります。

暑い夏の夜に抱いて眠ると涼しい。


[No.809] Re: うっかり吹聴できぬ国家的な秘密とは 投稿者:   投稿日:2011/12/28(Wed) 22:03
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  BUP さん、みなさん、こんばんは。

> 開けて、中を見たら、大きな枕状のものが横たわってました。
> 何に使うにか?って、先輩にに訊いたら、”抱いて寝ろ”って言われましたがぁ〜。
> 普通の枕もありましたんで、取り敢えず足を載せて寝てました。
> ”ダッチワイフ”とか言うモノだそうです。
> オナカを冷やさない効果が在るとか・・・。
> 間もなく前線へ・・・、ジャングルの防空壕で寝ることになりましたが。

抱き枕、変じて足枕ですか。足枕ってのも、そういえば、たしかにありましたね。海外へ行くヒコーキのなかで、足をのっけるヤツ、ありますよ。(*^_^*)

 寝具店で扱っていない枕には、噺家のまくらのほか、漱石の「草枕」、丸谷才一の「笹まくら」など、いくつかありますね。

 むかしの旅では、折り畳みまくらや、道中枕が大事で、いまのケイタイくらいの値打ちがあったようですね。

 抱き枕は中国、韓国等に多いようですね。また、タイの抱き枕は中空でなく、パンヤや綿、海綿などを詰めるようですよ。