レオナルドの絵は知っていても、この本はあまり読まれていないのでは。
ダ・ヴィンチの手記というのを読むと、かれが日頃なにを考えていたかが、おぼろげに分かる。そして、意外な一面にビックリさせられる。
もちろん、怒れる男はどのようにかくべきか?などというマジメな技術論や哲学的な感想やもあるのだが、なかにはこんな断片も。
「君は死んでいる絵姿はあんなに美しく作れるのに、どういうわけで子供はあんなに醜くこしらえたんだい?」とある畫家が質問をうけた。すると畫家は答えた。「絵は昼間作るが、子供は夜つくるんでね」と。
さらに、こういうのもある。
『すると司祭は自分を尼ではなくて司祭たらしめたあのXXXにXをあてて、女の方へ近づき、XXXXX声をひそめて女にXXんだ、』云々。
これを読んだらもうあなたは、あの傑作「モナリザ」も、今までのような血走った、真剣な目でなく、別の目で見るようになるかも。(-_-;)
杉浦明平訳「レオナルド・ダ・ヴィンチの手記」
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