唐辛子 紋次郎さん、みなさん、こんにちは。 > アンデルセンの童話はこどものころ、読んだ記憶がありますが、「即興詩人」などはぜんぜん難しくて歯が立たず、そばにあってもおそらく読まなかったでしょう。 > 極貧の家に生まれた「みにくいアヒルの子」は大成功を収めたようです。発行直後に、ドイツ語をはじめ、6か国語に訳されたというからその人気がいかに大きかったかが分かります。
「絵のない絵本」にも ドイツのある編集長と編集者たちの会話が出てきて ある作家の作品を批評する場面が出てきますが これはアンデルセン自身の経験や感想が反映されていたのではないでしょうか。 つまり、アンデルセンの本の出版の時の体験の一部では。
ところで 貧しい家で育ったアンデルセンは、王子様の隠し子説があります。 あるイギリス人がそういう本を出しています。 アンデルセンの父親である皇子は皇位につく運命でなかったので 民間の女性にアンデルセンを生ませてから 本命の皇位継承者が亡くなって、アンデルセンの父親が思いがけずもデンマークの王になってしまった。 しかたなく、アンデルセンを里子に出したという説です。
その証拠に、アンデルセンはデンマーク王室から奨学金を受けて 大学に進学します。 いちおう面接などするわけですが、実父から大学に行って勉強するなら経済支援をすると言われ努力します。 その後も定期的に王室関係者と面談したりして、王室との関係は死ぬまで続いたそうです。
「即興詩人」では オペラ女優アヌンチャタとの悲恋がありますが 作者アンデルセンは、彼女には同情的ではないようです。 やがて主人公は即興詩人として名声を得て、ヴェネツィア第一の清らかな美女マリアと結ばれますが それも運命的というか、かなり都合のよい筋書きで 安易にハッピーエンドにしたなという印象でした。
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