唐辛子 紋次郎さん、マーチャン
> > むかしは、寺子屋でもすべて音読だったよし。さらっと黙読するよりよほど、脳を使うのではないか?
> 大きい声で、お腹から声を出して、はっきり発音することは、 > 脳だけでなく、喉や顔の筋肉も鍛えられるので > 誤飲防止などの効果もあるそうです。
頭にも身体にもよい音読 昔は音読だけだった。 みんなぶつぶつ声を出して本を読んでいた。
ヨーロッパ中世の図書館の図が残っている。 書籍には鍵がついていた。 その鍵ごと書籍を閲覧ブースに運んで、司書がまた鍵をかけ 閲覧者はそのブースに立って本を読んだ。 ところが、そのブースは互いに離れているだけではなく、ちょっとした衝立がついていた。 つまりみんながぶつぶつ声を出して読むから、互いの声がまじらぬように、邪魔にならないようになっていた。
いっぽう日本の「源氏物語」にも、公達(きんだち)と女御(にょうご)が二人うつぶせに寝そべって絵巻の詞章(ししょう)を読んでいる場面がある。 それを女房が几帳(きちょう)の陰から盗み聞きしている絵柄がある。 これは二人が声を出して絵巻を読んでいる証拠である。音読しているのである。 「夕霧」にも公達が読んでいる手紙を、女房が襖(ふすま)の陰で聞いている場面がある。 松岡正剛:多読術 ちくまプリマー新書
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