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[No.198] 電力の社会史 投稿者:男爵  投稿日:2013/06/19(Wed) 09:34
[関連記事

竹内敬二:電力の社会史   朝日新聞出版
 朝日選書898
  電力の社会史 - 何が東京電力を生んだのか

福島原発事故で
東京電力が、どうしてこうなったか原因をさぐるという本
エネルギー政策の将来も語る。

http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784022599988

目次
第1章 福島原発事故―戦後電力政策の敗北
第2章 電力9社体制の確立
第3章 特殊な日本の原子力推進体制
第4章 原子力政策の焦点、核燃料サイクル
第5章 海外の電力自由化と自然エネルギー
第6章 地球温暖化への対応と自然エネルギー政策
第7章 発送電分離が焦点―日本の電力自由化論争
第8章 東京電力の問題
第9章 原子力政策と電力制度を考える
補章 チェルノブイリ事故の日本への教訓

戦後60年間、9つの巨大電力会社は地域の経済団体の会長を務めるなど社会的、産業的に日本の支配者といえる存在だった。
独占企業の歴史で積み重ねられた驕りの体質
利益・経済のみに目をむけ、事故対策を軽視した結果の事故ではなかったろうか。

書評
http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2013042102000170.html

http://ericweblog.exblog.jp/17396101

http://mietzsche.dtiblog.com/blog-entry-511.html


[No.204] Re: 電力の社会史 投稿者:男爵  投稿日:2013/06/25(Tue) 09:34
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> 竹内敬二:電力の社会史   朝日新聞出版
>  朝日選書898
>   電力の社会史 - 何が東京電力を生んだのか

核燃サイクルは停滞したが、原発は増えた。
福島原発事故の前まで日本は54基の原発をもち、米国104基、フランス59基に次ぐ世界3位の原発大国になっていた。

国策として進められる原子力政策に対して、反対勢力も次第に力を失っていった。反対運動が盛り上がるのは、原発建設予定地を決める過程だ。
しかし、70年代にはおおむね決着がついた。
新しい原発建設設置を決めることはあまりにも難しく、電力会社もあきらめ、既存建設地への集中立地が進んだ。

いっぽう、政府・官僚、電力会社、原発メーカー、研究者らは、効率よく原子力を推進する社会構造をつくりあげていった。
その過程で行き過ぎた人的ネットワークの形成も見られた。
しばしば「原子力ムラ」と呼ばれる。

この特徴は、構成するメンバーがお互いを批判せず、研究開発費など国家のお金や、原子力に関する社会の重要なポストを融通しあう「互助会」的な役割を果たすことだ。
国立大学の原子力研究者の世界では、原発に批判的な研究者は教授に昇進させないという、あからさまな差別取扱いがとられてきた。
政府の委員会メンバーなどにもつけない。


[No.205] Re: 電力の社会史 投稿者:男爵  投稿日:2013/06/25(Tue) 10:45
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> > 竹内敬二:電力の社会史   朝日新聞出版
> >  朝日選書898
> >   電力の社会史 - 何が東京電力を生んだのか

東電のトラブル隠し(2002.8.29 発覚)

東京電力が原発の自主点検データを改ざん、隠蔽していた。
点検を請け負った米国企業の元社員からの告発で判明した。
点検で見つかった「ひびの数」を少なく記載するなど、原発13基で29件の不正があったと発表した。
原子炉圧力容器内にあるシュラウド(炉心隔壁)のひびを何度も見つけていたが未報告だった件などが悪質とされた。

このスキャンダルの責任をとって、南直哉社長、荒木浩会長、那須翔相談役、平岩外四相談役、榎本聰副社長が辞任した。

しかし、調査が進む中で疑惑が広がった。
なかでも悪質だったのは、福島第一原発1号機
(2011年の事故で最初に炉心溶融と建屋の水素爆発を起こしたが)
で国の検査をだました件だ。
原発の格納容器は3.11のような事故が起きたとき、外部への放射能漏れを防ぐために高い機密性が求められる。

1号機の定期検査の前、格納容器から少し空気が漏れており、原因がわからなかった。
そのままでは検査が通らないので、根本原因を探すのをやめ
「漏れる分」だけをひそかに注入して圧力計の針が機密を保っているように細工をして
国の検査官をだました。
検査や検査官を軽視し、形だけ整えば問題ないという姿勢が当時からあったことを示すものだ。

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原因を調べないで
漏れる分だけ注入したとは。
注入量が多すぎたら、変なデータがとれるところだった。

これを見ても
東京電力には原子力発電所を運転する資格はないように思われる。
福島原発の事故は起こるべくして起こったように思われる。


[No.220] Re: 電力の社会史 投稿者:旭岳  投稿日:2013/06/29(Sat) 18:27
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男爵さん こんばんは
この天災を語る限定会議しつも明日迄ですね。

普段、地震も洪水も少ない北海道の真ん中近くの盆地でボーッとして暮らしているので、中々実感出来ないのですが、天災には人災と言える事柄が大きく関わっているのだと思い知らされました。

ありがとうございました。


[No.221] Re: 電力の社会史 投稿者:男爵  投稿日:2013/06/29(Sat) 19:40
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旭岳さん こんばんは
> この天災を語る限定会議しつも明日迄ですね。
>
> 普段、地震も洪水も少ない北海道の真ん中近くの盆地でボーッとして暮らしているので、中々実感出来ないのですが、天災には人災と言える事柄が大きく関わっているのだと思い知らされました。

そうですね。 旭川はあまり災害はありませんね。

根室に1年間住んでいましたが
毎月のように地震がありました。

おかげで地震と揺れには慣れました。