昴さん
> 「丹下左膳」はかなり沢山作られているようです。大映・日活・東映それぞれ > シリーズものが何本もあり、主演は大河内伝次郎・板東妻三郎・大友柳太朗 > ・水島道太郎などですが、戦後作品が殆どです。 > 私は29歳の若さで戦死した山中貞雄の「丹下左膳餘話・百万両の壺」(35)しか > 見ていません。この作品は単なるチャンバラ剣戟劇ではなく時代劇ホームドラ > マ喜劇風に仕立てた山中の最高傑作のひとつといわれています。確か去年あた > りNHKBSで放映されたと思いますが。
ホームドラマ風の丹下左膳ですか。
丹下左膳の原作者は林不忘(はやし ふぼう)ですね。
彼は三つのペンネームをつかったマルチ作家でした。 林不忘は時代小説「丹下左膳」シリーズ、牧逸馬(まき いつま)は犯罪実録小説、谷譲次(たに じょうじ)は米国体験記「めりけんじゃっぷ」と書き分けたのです。
江戸末期から明治に開けた国際色豊かな港町函館、その自由な雰囲気が 彼の作風を育てたという人もいます。
北海道庁立函館中学(現函館中部高校)に入学、 5年生のとき運動部長排斥からストライキを起こし、首謀者とされ、退校して上京し 明治大学専門部法科に入学する。
明治大学専門部卒業後、アメリカに渡り、様々な職種を転々としながら全米を放浪する。
帰国後、函館時代の友人水谷準の紹介で、「新青年」に谷譲次名で 滞米中の実体験に基づき、アメリカで生きる日系人をユーモラスに描いた「めりけんじゃっぷ」ものを掲載する。
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