それは今頃の季節。
田舎の秋祭りで 旅の一座がやってきた。
舞台を見ていると 継母が継子いじめをしている。 寒いのに着物を十分与えない。足も寒そう。 食べ物をろくに与えない継母に 見ていたおじさんが怒り出した。
「やい、お前はそれでも母親か。そんなことをした俺が許さないぞ」 そのおじさんは酒を飲んでいたようです。
舞台の上の継母は、観客のおじさんを無表情で見ています。
あとで帰ってから 母親から聞いたのは お客が怒るくらいの舞台は 芝居としては受けたことになるから 役者は実は(いい芝居をしたと満足して)喜ぶという。
これで 来年もここで芝居ができる。
子どものころ、親戚の農村に行ったとき見た田舎芝居でした。
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