#469で「忘れ難いラストシーン」として6作品の思い出を書きました (生きる/幸福の黄色いハンカチ/第三の男/シェーン/ひまわり/カサブランカ) その続きです。
★「十二人の怒れる男」 少年の殺人容疑を裁く陪審員裁判の審議。12人の陪審員が密室で激しい議論を交わし、最初は12x0で有罪だったのが最後に大逆転で0x12で無罪に決まる間の迫力は凄い。審決が終わって裁判所を出て雨上がりの大階段で論敵の二人が近寄ってさりげない言葉を交わして左右に別れてそれぞれの普通の市民生活に戻る、このラストシーンの爽やかさが心に響きました。
★「太陽がいっぱい」 貧乏なアラン・ドロンが金持ちの友人を殺す場面も凄いがその友人に成りすまして女も金もすべてを手に入れて完全犯罪が成立したと思いきや、ドキッとするどんでん返しのラストシーンが見事です。 ニーノ・ロータの哀愁に満ちた音楽がずっと耳の底に残っています。
★「卒業」 ダスティン・ホフマンが彼女を取り返そうと結婚式の最中に教会のガラスを叩いて彼女を花嫁衣裳のまま奪い去り、通りかかったバスに飛び乗って逃げるラストシーンでは思わず手に汗握って応援しました。こっちも若かったなぁ。 サイモン&ガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」の曲がピッタリ合っていました
★「猿の惑星」(1968) 何作かつくられた中の最初の作品。アメリカの基地から打ち上げられた宇宙船が或る惑星に不時着したがそこは高等動物である猿が下等動物の人間を支配しているという奇想天外なSF映画。ラストシーンで砂漠の中に埋もれているNYの自由の女神像が映ったのは衝撃的でした。人間同士の地球上の核戦争の危険を警告した痛烈な皮肉と感じました
★「キングコング」(1976) 何作か作られた内の何作目か?最後の場面でゴリラが転落するのがエンパイアステートビルではなく世界貿易センタービルに変わったのが時代の変遷でした。 当時小学2年生の娘と一緒に見に行ってラストシーンでゴリラが地上に落ちて息が絶える瞬間に美女ジェシカ・ラングがゴリラに取り縋って涙を流す場面で、私もつい感情移入して涙を流したら隣席の娘が「お父さん、なんで泣いてるの〜?」と大きな声で聞いたもんだから恥ずかしくて、館内が明るくならないうちに娘の手を引っ張って表へ飛び出しました。
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