蒼氓(そうぼう)は、石川達三の小説。 第1回芥川賞受賞作。
1930年、石川がブラジル移民の管理者として渡伯した時のことを描いたもの。
この小説は映画化された。
映画「蒼氓」 1937年公開
監督:熊谷久虎 脚本:倉田文人
孫市:伊沢一郎 門馬勝治:星ひかる 義三:中村英雄 くら:阪東三江紫 大泉:島耕二 大泉の女房:沢村貞子
当時の日本人のブラジル開拓者の苦労は今考えても大変なものだ。 北杜夫は当時の日本人の現地の食べ物でショックを受けたことを 文章で扱っている。
現代の日本人はだいぶ国際化されたから、世界各国の食べ物も たいてい受け付けるし、楽しむことができるのだが。
☆ ☆
太宰治は芥川賞を受賞すると本人も思っていたのに 何度か挑戦してもとうとうもらえなかった。
彼の場合、ある程度作家として知られていたから 新人ではないとされたのだろうか。 あるいは 川端康成に嫌われたらしい。女と心中事件を何度も起こしていた。
しかし、歴代の芥川賞受賞作家を見ても 太宰に匹敵するくらいの作家はあまりいない。
こういう賞を受賞するのと、多くの読者に読まれる作品を書き続けることとは別なのだろう。
1930年代[編集]第1回(1935年上半期) - 石川達三「蒼氓」 第2回(1935年下半期) - 該当作品なし(二・二六事件のため審査中止) 第3回(1936年上半期) - 小田嶽夫「城外」、鶴田知也「コシャマイン記」 第4回(1936年下半期) - 石川淳「普賢」、冨澤有爲男「地中海」 第5回(1937年上半期) - 尾崎一雄「暢気眼鏡」他 第6回(1937年下半期) - 火野葦平「糞尿譚」 第7回(1938年上半期) - 中山義秀「厚物咲」 第8回(1938年下半期) - 中里恒子「乗合馬車」他 第9回(1939年上半期) - 半田義之「鶏騒動」、長谷健「あさくさの子供」 第10回(1939年下半期) - 寒川光太郎「密獵者」 1940年代[編集]第11回(1940年上半期) - 高木卓「歌と門の盾」(受賞辞退) 第12回(1940年下半期) - 櫻田常久「平賀源内」 第13回(1941年上半期) - 多田裕計「長江デルタ」 第14回(1941年下半期) - 芝木好子「青果の市」 第15回(1942年上半期) - 該当作品なし 第16回(1942年下半期) - 倉光俊夫「連絡員」 第17回(1943年上半期) - 石塚喜久三「纏足の頃」 第18回(1943年下半期) - 東野邊薫「和紙」 第19回(1944年上半期) - 八木義徳「劉廣福」、小尾十三「登攀」 第20回(1944年下半期) - 清水基吉「雁立」 (第二次世界大戦のため中断)
第21回(1949年上半期) - 由起しげ子「本の話」、小谷剛「確証」 第22回(1949年下半期) - 井上靖「闘牛」
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