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[No.2944] かなり「mad」 な考え 投稿者:DeBugman  投稿日:2006/11/04(Sat) 06:41
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 みなさん おはようございます

 北朝鮮は「核兵器による抑止力を有している」と宣言しました。あとは承認を待つばかりというところでしょうか。ところで、「抑止力」と聞きますと、“MAD”という"mad"な考えが思いだされます。

 東西冷戦時代、核兵器による全面戦争は「相互確証破壊」(Mutual Assured Destruction:MAD)によって抑止されるという考えがありました。すなわち、核による先制攻撃を受けた側は、核による反撃で相手を破壊できる確証があるので、核戦争は抑止されるという「恐怖の均衡論」でした。

 素人考えですが、MADが成りたつためには、同じ基盤にたつ理性(?)に基づく行動、核攻撃の早期発見と核による迅速な反撃能力、明確な反撃目標存在などの前提条件が必要でしょう。しかし、当時の米ソ両国ともに、これらの条件が十分に満足される状態にはなかったと思われ、MADの有効性には疑問符がつきます。とはいえ、まったく無効であったとも思えません。いずれにしても、前世紀に核戦争は起きませんでした。
 (ところで、MADの有効性実証は不可能です。何故ならミサイル発射ボタンを押しますと、人類は絶滅しますので確認者がいなくなります。これはmadなパラドックスです。)

 米・中などの既保有国が新興保有国の核の移転防止に失敗し、テロリストが核兵器を手にする最悪のシナリオを想定した場合、たとえば米国とテロリストの間にどのような抑止力が考えられるのでしょうか。前述のMADは、その前提条件がほとんど満足されないでしょうから抑止力とはなりえず、「恐怖の不均衡」がうまれます。そこで、核移転と核戦争(可能性)を未然に防止するため、新興保有国あるいは保有を企図する国の核関連施設に対する通常兵器による先制攻撃・・・これまた、かなり"mad"な考えですが・・・がオプションの一つになるのであろうと想像します。

                         DeBugman(Homo ludens改め)


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