著者の志茂田景樹は直木賞作家 彼の姿を見たら元気が出ます。
この本には100歳を越える現役長寿者の姿と、本人との会話から長生きの秘密をさぐるようになっています。 40人近い対象者に面接した結果、この本では22人を紹介しています。 そのなかで、印象に残った方々を簡単に紹介しましょう。
Tさん(沖縄県)男 1897〜 満105歳 毎日とっている食べ物 梅干おかゆ、野菜、海草、日本茶 嗜好品 たまにビール(グラス1/3)、養命酒
Tさん(沖縄県)女 1897〜 満105歳 毎日とっている食べ物 野菜スープ、味噌汁、黒砂糖、キノコ、海草、梅干、日本茶、牛乳 嗜好品 なし
Kさん夫妻(高知県) 夫 1898〜 満104歳 妻 1900〜 満102歳 毎日とっている食べ物 味噌汁、牛乳、卵、魚、番茶 嗜好品 酒、タバコ、コーヒー、紅茶はやらない
Sさん(愛媛県)女 1900〜 満101歳 毎日とっている食べ物 野菜、牛乳、卵、魚、玄米茶 嗜好品 タバコを少したしなむ
Aさん(東京都)男 1900〜 満102歳 毎日とっている食べ物 味噌汁、日本茶、旬の野菜 嗜好品 ウィスキー水割り(半勺)
Kさん(東京都)女 1902〜 満100歳 毎日とっている食べ物 野菜、肉、魚、お茶 嗜好品 コーヒー
Cさん(長野県)男 1898〜 満104歳 毎日とっている食べ物 味噌汁、サケ、日本茶、豆類、牛乳 嗜好品 たまに日本酒(杯一杯)
Hさん(山形県)女 1901〜 満101歳 毎日とっている食べ物 ナスの漬物、コーヒー牛乳、オロナミンC、くだもの 嗜好品 とくにない
Kさん(北海道)男 1900〜 満102歳 毎日とっている食べ物 旬の野菜、漬物、日本茶、牛乳 嗜好品 焼酎(2合)
健康長寿者に共通している要素として、著者は次のものをあげています。 ・野菜を多食している。 ・自分でやれることは、なんでも自分でやっている。 ・人生観、信念をもっている。 ・若いときからよく働いて、手先が器用で足腰がしっかりしている。 ・趣味や楽しくやれることを持っている。 ・ひとり暮らしでも、肉親や地域の人と積極的にコミュニケーションをとっている。
取材をしてみると、この本に取り上げるような元気な長寿者ではなく 寝たきりだったり、痴呆症が進んで介護を受けている人のほうが多かったという。 テレビで元気な長寿者を紹介しているが、あそこに登場する人のかげには 寝たきりや、場合によっては行方不明とか(戸籍や住民票に存在しても)すでに死んでしまった人が少なくないようである。 知人から聞いたのだが、テレビで長寿者を放映している関係者は、すでに実態を知っていて、住民票に書かれてあっても、決して会えない人がいることを報告していたようだ。 だから、このことを教えてくれた知人も、とうの昔から知っていたそうだ。
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