この本のタイトルになっている話 あるとき放送局から依頼があって 毎朝1分30秒で落語を一週間やってほしい という無茶な注文があった。
そこで考えて「ウィンドウズ96」に関する小噺をつくったという。 団塊世代のサラリーマン、四十代後半でインターネットを勉強しなければならない。 慌ててパソコン教室に通いはじめても 「立ち上がっていますか?」「いえ、座っています」 「設定環境は?」「四畳半」 やっとわかったころには定年になる。 家でも始めると、奥さんのほうが触れるチャンスが多いので上達も早い。
テリヤ犬の母子を相次いで亡くし寂しかったのか 迷い込んできた子猫を妻が家に入れた。 ねずみ年生まれの著者は猫が苦手だったが 子猫はゴロゴロと喉を鳴らして近寄ってスリスリするので その努力を買って飼うことにした。 桂の家にきたというので、名はコゴローとした。(桂小五郎) 小五郎は毎朝5時半に起きて、ニャーと鳴いて妻を起こす。 阪神大震災の朝も、いつものようにニャーと鳴くから 妻も渋々起き出して餌を与えていたときドーンときた。 慌ててテーブルの下に避難したから助かった。 もしあの場で寝ていたら、妻はタンスにゴンで、その下敷きになっていただろう。 小五郎のおかげで助かった。
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