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[No.16310] 高久永道:日本からコンビニがなくなる日 投稿者:男爵  投稿日:2010/12/23(Thu) 06:00
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著者は
機械メーカーのエンジニアから
茨城県を中心に展開していたコンビニエンスストア・チェーン
カスミCVSの加盟店オーナーとなる。
だが、矛盾だらけの会計システムなどに疑問をいだき、
カスミCVS本部を集団提訴する。
カスミCVS本部の実質的敗訴となる和解を勝ち取る。

この本は
FCコンビニの実態をあばいている。

要するに、コンビニ店を営業すれば儲かると
甘い言葉をかけて
FCコンビニのチェーン店の本部だけが儲かるシステム
甘い言葉で騙され、泣いているコンビニ店、なかには自殺した店主もいる。

仮に、1個100円で売るおにぎりを70円の原価で仕入れたとする。
10個全部が売れれば1000円の売り上げだから、300円の利益となる。
しかし
10個仕入れたおにぎりが3個売れ残ったら、収益はゼロである。
 もし3個売れ残ったおにぎりを半額にして売り切ることができれば、売り上げは850円となり、150円の利益がでる。
 だが、消費期限の近づいたおにぎりを半額にして売ることはできない。廃棄処分するしかないのである(実際は捨てないで店主や従業員が食べことが多い)。

ところが、コンビニFC会計では、売れ残った3割のおにぎりの仕入値を、当初の仕入代金から差し引いて計算する。
つまり仕入価格は、本来の700円ではなく
(700円−(70円*3個)=490円)
と計算される。
つまり、490円の仕入れに対して700円の売り上げがあったと見なされ
差し引き210円の利益ということに「コンビニ会計上」はなるわけである。
 実際の商品とカネの流れは「700円の仕入れに対し700円の売り上げ」であるにもかかわらず、こんな訳のわからぬ計算をするのは、いくら廃棄が出ようが、本部に必ず利益が転がり込むようにするためである。

1999年9月30日に茨城県東海村の原発関連施設で
前代未聞の臨界事故が発生した。
事故発生直後、事故現場を中心にした半径10キロ以内の地域には厳戒体制が敷かれ、住民は屋内退避を余儀なくされた。
鉄道やバスなどの交通機関も運行を中止、周辺地域の経済活動は全面的に休止された。
 ところが、(事故現場を中心にした半径10キロ以内の地域の)セブン・イレブンは店を開けていた。本部に問い合わせたところ、コンビニ店を閉めてはダメと言われて店を開けていたという。他の商店はみな営業していなかったのに。


[No.16311] Re: 高久永道:日本からコンビニがなくなる日 投稿者:男爵  投稿日:2010/12/23(Thu) 06:07
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この本には
コンビニ弁当は時間がたっても傷まないのに
家庭で炊いたご飯は同じくらいの時間がたったら腐敗したという事実を述べて
コンビニ弁当に入っている添加物のコワサを紹介している。

コンビニ店のおでんにも注意。
  私は食べたことはないが。

コンビニの商品はいずれも割高である。 私はなるべく買わないようにしている。
もっとも深夜ほかの店が閉まっているときでも買える点は便利ではあるが。

大学を受験したり、そのに入学しようとする受験生や新入生が
まず気にするのは
大学の近くにコンビニ店があるかどうかということである。
 もし、コンビニ店が近くにないと、その大学の魅力は激減する(笑い事ではなく事実です。だから郊外に移転した大学も、また都心部に戻ってくる)。


[No.16312] Re: 高久永道:日本からコンビニがなくなる日 投稿者:ダル  投稿日:2010/12/23(Thu) 08:25
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男爵さん いつもありがとうございます。

> コンビニ弁当は時間がたっても傷まないのに
> 家庭で炊いたご飯は同じくらいの時間がたったら腐敗したという事実を述べて
> コンビニ弁当に入っている添加物のコワサを紹介している。

これはちょっと疑問です。腐敗を防ぐ効果のある添加物を入れるとは思えません。

コンビニ弁当の製造室は空気にも気を使い、作業員は例の帽子マスク手袋で、細菌
ができるだけ入らないようにして包装され、輸送も気を使っています。

家庭のキッチンは汚れ放題です。細菌数がちがいます。

家で作ったお弁当とコンビニ弁当では細菌の多さは勝負になりません。別にコンビ
ニの回し者ではなく、コンビニ弁当の製造現場を見たことのある者の常識論です。

ダル


[No.16320] Re: 高久永道:日本からコンビニがなくなる日 投稿者:男爵  投稿日:2010/12/25(Sat) 19:53
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ダルさん ありがとうございます。

> コンビニ弁当の製造室は空気にも気を使い、作業員は例の帽子マスク手袋で、細菌
> ができるだけ入らないようにして包装され、輸送も気を使っています。

> 家で作ったお弁当とコンビニ弁当では細菌の多さは勝負になりません。別にコンビ
> ニの回し者ではなく、コンビニ弁当の製造現場を見たことのある者の常識論です。

この本は来年の1月12日に返すのですが
いちおう資料を見直して、詳細を書いておきます。

174頁
コンビニ弁当「無添加」の虚実
 コンビニ弁当から検出された基準超す大腸菌
  コンビニ各店が販売する商品の中で、弁当、サンドイッチ、総菜などのFF(ファイトフード)は、まぎれもない主力商品である。FF類の売り上げは、コンビニ全売り上げの3分の1を占める。
  コンビニ各社には、ほぼ共通する店舗運営の原則がある。
    鮮度管理(品質保存)
    品揃え(売れ筋商品の仕入れ)
    クリンネス(衛生、清掃管理)
    フレンドリーサービス(心のこもった対応)
  これからわかるように、コンビニの運営そのものがFF類の品質管理を念頭に置いている。

ところで、セブン・イレブンは昨年来、販売するFF類について「保存料・合成着色料は一切使用していません」と、テレビCMやポスター、店内放送やホームページで宣伝した(この本は平成14年出版の本である)。
これに対して、味の素、武田薬品工業など添加物を製造・販売・輸入する企業によって組織される「日本食品添加物協会」は「添加物への誤解を招く」と、無添加キャンペーンの自粛を求める異例の申し立てをセフン・イレブンに対して行った。
 協会がどうしてこういう行動に出たかは、コンビニ商品を調べて、次のようなことをか確認したので、消費者を混乱させるのはやめるべきだと判断したからである。
  合成着色料だけを使っていない商品であるにもかかわらず「無添加」を名乗っている。
  根拠なく添加物の安全性を否定している。
  添加物に対する消費者の不安感を利用する

この著者は
自分がコンビニ店舗「ホットスパー」を経営していたとき、弁当や惣菜を買ったお客さんから、さまざまな苦情を受けた。当初は本部の指示にしたがい対処していたが、その一方でこの著者は、本部に内緒で商品を専門機関に持ち込み検査してもらった。
その結果、たとえば検出された大腸菌類は、食品衛生法で定められた基準を大きく超えていた。 この本にはその新聞記事のコピーが載っている。

この著者が
コンビニ向けにFFを製造している業者の従業員に聞いたところ、次のような気になる回答があった。
 出荷した時点が製造日時となり、消費期限もそれが基準になるが、使用される食材の中には、相当以前に購入され冷蔵庫に保管されているものもある。
 つくり置きをするケースも少なくなく、出荷時に製造日時の入ったラベルを貼っている。
 弁当やおにぎりには、スプレーでシャワーのように防腐剤をかけている。
すべての業者がそうだというわけではないが、著者が知る限り、製造現場の従業員の中には、良心の呵責に悩み、辞めていく人が少なくない。あるパートタイマー従業員は「朝四時から働いているので時給がいい。後ろめたい商品をつくっているという気持ちもあるが、なかなか辞められない」と打ち明けてくれた。
ちなみに「コンビニ経営・つらくて儲からない店」(エール出版)の中で、自殺した山梨県のファミリーマートのオーナーの奥さんも同様のことを語っている。

このあとに
>コンビニ弁当は時間がたっても傷まないのに
>家庭で炊いたご飯は同じくらいの時間がたったら腐敗したという事実を述べて
>コンビニ弁当に入っている添加物のコワサを紹介している。
わけです。

詳しく紹介すると以下のようになります。

こうした経過があるので、著者はコンビニのFF類の安全性には懐疑的になります。
そこでセブン・イレブンの無添加弁当を購入して、実験をしたのでした。
 セブン・イレブンから弁当を購入して、熱湯をかけてから一時間したものを写真に撮りました。油状のものがうっすらと浮かんでいます。
 比較のため、自宅の炊飯器で炊いたご飯に熱湯をかけ、一時間経過したものも調べると、油のようなものは浮かび上がってきません。お湯も濁らず透き通っています。
これらの写真を本に載せています。

それから、5日たつと、自炊したご飯の方は表面をカビがごっそりと覆ったが、セブン・イレブンのご飯にはカビはほとんど発生しません。
無添加を謳ってはいるが、実際には何らかの添加物が使われているのではないかという疑念を、この実験から著者は持ったのでした。

もちろん、著者はセブン・イレブンの弁当が危険だと言っているわけではありません。
コンビニに限らず市販の弁当、あるいは加工食品のほぼすべてに添加物は使われていると思うわけです。
「無添加」を標榜する分、ゼブセン・イレブンのFFは、他のコンビニより使われている添加物の量は少ないはずだと、むしろ評価しているくらいだと著者は断ります。

しかし、この本で指摘したように、なにせFC加盟店を食いものにする会計システムを編み出した本部であるだけに、無添加表示で消費者を欺くことなど朝飯前だろうと、皮肉も言ってみたくなるのが著者の正直な気持ちのようです。
  セブン・イレブンは日本のコンビニ店の元祖であることは、自他共に認めていることです。だから、著者はコンビニ店を苦しめる本部の元祖のセブン・イレブンには特別の思いがあるようです。


[No.16323] Re: 高久永道:日本からコンビニがなくなる日 投稿者:ダル  投稿日:2010/12/26(Sun) 10:05
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男爵さん、ご多忙のところ丁寧なレスありがとうございます。きちんとしたコメントに
はなりませんが、記憶のレベルでの感想です。

> ところで、セブン・イレブンは昨年来、販売するFF類について「保存料・合成着色料は一切使用していません」と、テレビCMやポスター、店内放送やホームページで宣伝した(この本は平成14年出版の本である)。

8年前ですが、現状とそうは変らないと思います。今日もトランス脂肪酸とか言ってい
ます。同じ戦略ですね。

> これに対して、・・・「日本食品添加物協会」は「添加物への誤解を招く」と、無添加キャンペーンの自粛を求める異例の申し立てをセフン・イレブンに対して行った。
>  協会がどうしてこういう行動に出たかは、コンビニ商品を調べて、次のようなことをか確認したので、消費者を混乱させるのはやめるべきだと判断したからである。
>   合成着色料だけを使っていない商品であるにもかかわらず「無添加」を名乗っている。
>   根拠なく添加物の安全性を否定している。
>   添加物に対する消費者の不安感を利用する

これは協会の言い分に理があると思います。添加物は現在でもたくさん使われており、
なくせないからです。コンビニ弁当が美味しくなって、家庭は競争に勝てません。

> 自分がコンビニ店舗「ホットスパー」を経営していたとき、・・・本部に内緒で商品を専門機関に持ち込み検査してもらった。
> その結果、たとえば検出された大腸菌類は、食品衛生法で定められた基準を大きく超えていた。 この本にはその新聞記事のコピーが載っている。

ホットスパーはカスミ系列で現在はココストアだそうですが、大腸菌は人間の手が触れ
たということでダメです。8年前の出来事といってもココは避けたくなります。

でもこの著者は検査結果を新聞に知らせたのでしょうか。

>  出荷した時点が製造日時となり、消費期限もそれが基準になるが、使用される食材の中には、相当以前に購入され冷蔵庫に保管されているものもある。
>  つくり置きをするケースも少なくなく、出荷時に製造日時の入ったラベルを貼っている。

出荷時とは包装時のことと思いますが、指摘はその通りです(当然)。

>  弁当やおにぎりには、スプレーでシャワーのように防腐剤をかけている。

定義の問題ですが、防腐剤はないでしょう。エチルアルコールの噴霧は聞いたことがあ
ります。

> すべての業者がそうだというわけではないが、著者が知る限り、製造現場の従業員の中には、良心の呵責に悩み、辞めていく人が少なくない。あるパートタイマー従業員は「朝四時から働いているので時給がいい。後ろめたい商品をつくっているという気持ちもあるが、なかなか辞められない」と打ち明けてくれた。

良心の呵責とか後ろめたいというのは偏っている感じです。

>  セブン・イレブンから弁当を購入して、熱湯をかけてから一時間したものを写真に撮りました。油状のものがうっすらと浮かんでいます。
>  比較のため、自宅の炊飯器で炊いたご飯に熱湯をかけ、一時間経過したものも調べると、油のようなものは浮かび上がってきません。お湯も濁らず透き通っています。

この実験は外部の検査機関でやってほしかった。

> それから、5日たつと、自炊したご飯の方は表面をカビがごっそりと覆ったが、セブン・イレブンのご飯にはカビはほとんど発生しません。

これも同様です。

男爵さんが言っていたコンビニと大学の関係は面白かった。

ダル


[No.16326] Re: 高久永道:日本からコンビニがなくなる日 投稿者:男爵  投稿日:2010/12/27(Mon) 07:40
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ダルさん、ありがとうございます

この本の著者は
茨城県を中心に展開していたコンビニエンスストア・チェーン
カスミCVSの加盟店オーナーとなるのですが
店はホット・スパーと呼ばれています。

こちらもホット・スパーというコンビニはあったのですが
今はもう見られなくなってしまいました。
一時期、デジタルカメラで県内のあちこちのコンビニを回って写真を撮ったことがありました。
ホット・スパー
http://miya.cande.iwate-u.ac.jp/iwate/image/hotspar2.jpg
ローソン
http://miya.cande.iwate-u.ac.jp/iwate/image/lawson3.jpg
やっと最近、私の県にもセブン・イレブンが入ってきました。隣県にはずっと前からあったのですが。

客に売るのに、長持ちさせたいから
食品に何か入れるのは昔からのことですね。
考えてみれば塩を入れたり唐辛子を入れたりするのも、そういう目的からです。
味をよくする目的もありますが。
ドイツのハムやソーセージにも香辛料などいっぱい入れます。食品添加物も入っています。

(いま思い出したのは、朝鮮の食べ物の本を読んで知ったことです。
朝鮮では日本から入ってきた唐辛子を酒に入れたことがあったようです。悪徳商人の唐辛子入りの酒は毒だから注意するように書いてある本があったそうです。どうも今考えると雑菌対策とか保存用に入れてみたのではないかと思います。それから、キムチに唐辛子を入れるようになって、こちらはやってみるとすごくよいことがわかってから、キムチに唐辛子を入れるのは定番になったようです)

今から数十年前に
隣町の大学の先生方と話をしていた時
買ったパンがすぐかびてしまったので、これは防腐剤が入っていないから良かったと笑ったものだという話を聞きました。

この本の著者も書いていますが
コンビニ弁当だけでなく、駅弁にもファストフード店の食べ物にも添加物はいろいろ入っているから、まあ程度の問題でしょう。

コンビニを利用するのは宅配便(ゆうパックも)の荷物を頼む時です。
旅行先で買ったお土産をコンビニ店で配達を頼めば、肩が軽くなったような気がします。
あと、公共料金の支払いに便利ですね。いつでも開いているのはありがたい。