今日は原爆の日です。 当時私は旧制の高校2年生。勤労動員で群馬県の渋川にある関東電化工業という 会社で働いていました。大本営発表では「廣島に特殊爆弾が投下されかなりの被 害が出た」というものでした。私はこれは原子爆弾であると直感し、これで日本 も終わりだと思い、空襲警報でも防空壕に入るのを止めました。
何故わかったかというと、中学時代「おはなし電気学」という本を読み、これに 有名なeイコールmc2乗という方程式が載っていて、理論的には原子爆弾は可能 であると書いてあったからです。
この本の著者は電気試験所の佐野さんという人です。佐野さんといってもご存知 の方はいないのではないかと思いますが、海野十三(うんのじゅうざ)といえば この部屋の方ならご存知ではないでしょうか。少年倶楽部で「昭和遊撃隊」など を愛読したものです。
原子爆弾の製造は日本でも仁科博士など学者を集めて検討しましたが、ウラン濃 縮にあまりにも膨大な設備が必要であることがわかり、中止されました。
カッコウ
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