真っ暗な階段を手摺りに掴まりながらながら二階へ。 手摺りが切れるところで左へ曲がる。足で探りながら上がって二階の廊下へ。 左へ曲がって壁を手探りしながら洗面台のほうへ進んだと思ったらトイレの扉にガーンと鼻っ柱を叩かれた。 うろたえて再び壁を探りウロウロ、狭い我が家なのにどこに居るのかさっぱり分からない。ついにスイッチのありかを示すグローを頼りに進んで電灯を点けた。 現役の頃身に着けた省エネが習慣になっていて、十数年も住み慣れた我が家、何時も部屋を移るときは廊下や階段の電気は点けなかった。 若い頃は何処へ出かけても方向勘は確かだったけれど、50代の頃からこれが怪しくなってきた。それが後期高齢者に近くなると狭い我が家でも怪しくなってきた。 これからは電灯を点けよう。
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