たいていの人は子どもの時に読んだ本 でも、また読んでいない若い人がいるかもしれない。
私は昨日読み直してみた。 チルチルが魔法使いのおばあさんに帽子をかぶせてもらい、帽子についたダイヤモンドを回すと 犬のチロや猫のチレットと話をすることができる。 光に連れられて、いろんなところに行って幸福の青い鳥を探すチルチルとミチル。
森の中で、二人は人間に痛めつけられた森の木たちに復讐される。 そのとき、巧みにうらぎった猫と、二人に忠実だった犬。 もしかすると作者は猫より犬好きだったのかもしれない。犬は正義の味方で、猫はどこかネズミ男に似た行動だった。
最後の場面で チルチルが言う言葉「青い鳥は何でも食べる。ムギでも、パンでも、トウモロコシでも、セミでも」 これを読んで、なんとなく舞台は北欧の話だと思っていた私は おや、セミがいるんだろうかと思いました。
作者メーテルリンクはベルギー生まれ。 これは劇物語で、舞台に登場する人物の衣裳は、グリム童話とペーロー童話に出てくる人たちの衣裳に準じると書いてあるのを見れば、フランスやドイツが舞台なのだろうか。 セミはフランスにはいるが、ドイツにはあまりいないようだ。 ドイツ人にセミのことを聞いても、言葉は知っていても見たことはないと答える人が多い。 ヘッセの小説の中にはセミは出てくるのだが。
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