画像サイズ: 800×455 (44kB) | エッセイというか科学解説の文を読んでの感想です。
チャートというのは、化学的にはほとんどシリカ(SiO2)からなり、鉱物学的に は微細な石英の集合となっている堆積岩のことである。
石英だから、ガラスみたいに硬く均質緻密な性質を持っているので、黒曜石などとともに石器に使われたり、火打ち石に利用されたりした。
チャートはどうしてできたか。上野の科学博物館の解説文を読んで私が理解したところを紹介します。科学博物館の友の会会員なので定期的に資料が送られてくるのです。
走査電子顕微鏡でくわしく観察してみると、チャートが放散虫といった珪質プランク トンが降り積もってできた岩石であることがわかった。
チャートが形成された場は、陸から離れた珪質プランクトンの生産量が高い海域で、 その遺骸が静かに降り積もる深海底であったということができる。
海底にできたチャートは造山運動により、後からできた地層と混ざり合って陸上に出て来たのが我々の見るチャートである。
ドラえもんの漫画の中で、たしかのび太が海底を歩いて行く場面があった。 深海で、プランクトンの死骸が雪のように静かにふり落ちる場面で、 あの漫画の作者も科学を勉強している人なのであろう。
チャートが深海のプランクトンの死骸であって、地震を引き起こすプレート テクトニクス理論の強い力でチャート層がめちゃめちゃにされ、 やがて新しい泥の層といっしょになって 別の地層を形成し、それがいつのまにか地上に出て来て山の上になるのであろうか。
チャートも黒曜石もどうしてできたか知らなくても、昔の人はナイフの代わりに使ったり火打ち石として使って、便利だありがたいと思ったのだろう。
この写真は宮沢賢治展にあったもので、岩石に詳しい宮沢賢治は詩や童話に岩石鉱物のことを織り込んでいる。 宮沢賢治も知らなかったチャートのでき方。 |