画像サイズ: 570×427 (83kB) | 人形については、今回の展示品が少なすぎて、卓上に空きが出来ても困るので、知り合いの某女に電話し、一体借りることにした。これは、レースドールといって、この人形については、知らぬ人も多そうだったので、簡単な解説をプリンターでつくり、壁に張った。それから、特に心がけたのは老人の来場の多いことを考え、説明文などはなるべく、縦書きにしたこと。
人形では、ほかに、ロシアのマトリョーシカも並べた。今回の旅行はたまたま、モスクア経由のアエロフロート便だったので、モスクアへ着いたらすこし買ってこようと思っていたが、現地ではユーロがマッタク使えないので、ほとんど買うことが出来なかった。それでも、やっと一体だけは入手することが出来た。言葉についていえば、航空機内は別として、キオスクのバーサンなぞは、英語が全然話せず往生した。こちらで品物を指さすと「シトー、シトー」と云うので、この大将は英語がダメなのがすぐ分かった。
しかし、あっしには隠し玉があった。それは、女の子なんかではなく、政治家のマトリョーシカで、これはゼッタイ話題になるぞ、と自信を深めていた。入れ子人形のふたを取ると、スターリンから始まって、プーチンまでの人形がつぎつぎ飛び出すのだ。
たしか、クロアチアか、セルビアで買ったものと思う。ロシアでは、きっと発売禁止だ。なぜって、一番最後に出て来るプーチン人形があまりにも小さいからだ。これを、あえて販売でもしようものなら、忽ちふん捕まって、ブタ箱行きは目に見えている。
さらに、もう一つの隠し玉も用意した。それは、ロシア発、世界初という謳い文句の「ロシアのマトリョーシカ」という単行本だ。新橋のあたりで購入したこの本は、200ページほどあるが、その特長は、これが美麗な図版入りのマトリョーシカ図鑑になっている点だ。本を開けばだれしも、その豪華絢爛ぶりに唸り、人によっては涎を垂らす筈である。むしろ、涎の出ない人こそ紋題だ。すぐ病院に駆け込んで、医者に診てもらった方がいいだろう。(つづく) |