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[No.7258] 忘れ路の北イタリア 投稿者:唐辛子紋次郎  投稿日:2015/09/02(Wed) 23:29
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忘れ路の北イタリア
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 えー、お次のお支度がちょっと遅れるようですので、ご覧のようにしょぼい前座が現れまして、しばらくの間、ご機嫌をうかがうことにいたしました。ですからどなたかのお姿が見えたり、咳ばらいなぞが、ちょっとでも聞こえればすぐに失礼をいたしますです。

 演題に『忘れ路』とやりましたが、うっかり忘れ字とやるところでした。字を忘れることくらいならまだいいのですが、立ち上がった途端に、これから何をしようと思ってたったのか、まるで覚えていません。やっぱり、そのお、年は取りたくない紋ですな。(と、しみじみ云った後、ここで湯呑からお茶を少しばかり飲む)

 マーチャンの『旅行記』がまだ進行中に思い出せればいいのでしょうが、終わらないと思い出さない。困った紋ですな。というわけで、思い出したことをぽつりぽつりと…。

 まず、イタリアはヴェローナ。最近発見したのだが、この悲恋のヒロイン、ジュリエットについては、『ジュリエットへの手紙コンクール』と云うのがあり、イギリスのサラ・ジョージ21歳というのが、栄冠を勝ち得たよし。さすが、原作者シェイクスピアの母国だけあって、筆の立つものが多いのであろう。2位はアメリカのべスというひと。

 賞をもらったのは3人で、ご褒美は古風なインク壺に鵞ペンつき。もちろん、ヴェローナへのエアチケットも。

 このコンクールへの参加は、アメリカの映画「ジュリエットへの手紙」が公開されてから大ブレイクしたらしい。

 このヴェローナは町おこしで、1938年にすでに『ジュリエットの家ミュージアム』をつくり、当時はバルコニーだけだったらしい。これだけでも、多くの観光客を呼び寄せることが出来たが、さらに同地のライオンズクラブの援護のもと、地元の彫刻家ネレオ・コスタンティーニが1969年に鑿は振るわなかったが、ブロンズでジュリエッタのあで姿を作り上げた。中庭に置いたのは1972年であった。

 その後恋の守護神、ジュリエットにあやかろうとみながみな彼女の右胸ばかり触りまくるのでついに右だけが異常に消耗し、2014年に2代目が作られ中庭の同じ場所に設置された。

 あっしらは家に入らなかったが初代は、室内に保存されている模様。

 この像を見るのに、わざわざヴェローナまで行く要はない。例えばドイツのミュンヒェンには2体ある。ひとつはマリエンプラッツの旧市庁舎の塔の足もとに、もう一つはシェイクスピア広場の公園内にある。

 他の国ではアメリカはシカゴのネイヴィー・ピア、タイのジュリエット・ラブガーデンに、ここはご丁寧にも、バルコニーつきである。また中国では、寧波(ニンポー)にあるらしい。

 ここで特筆すべきことがある。あっしらは、初代の像が当年とって13才の時に訪問し、また2代目が1才で、赤ちゃんの時に再びこの像にまみえたのである。


 長くなって恐縮だが、じつは 7月にミニミニイベントを催したのだが、その際、シェイクスピアがパクったイタリアの悲話、この訳本も展示した。ここでタイトルに注目して頂きたい。「ロミオとジュリエット」ではないのだ。いつから、ジュリエットでなく、ロミオが先になったのか。 

 大体、ジュリエットへの手紙はあっても、ロミオへの手紙はない。ロミオだって同じように死んだので、悲劇の主人公のはずだが…。これでは下手をすると、二重の悲劇になってしまう。(つづく)



 


 


[No.7259] Re: 忘れ路の北イタリア 投稿者:唐辛子紋次郎  投稿日:2015/09/02(Wed) 23:33
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Re: 忘れ路の北イタリア
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>  長くなって恐縮だが、じつは 7月にミニミニイベントを催したのだが、その際、シェイクスピアがパクったイタリアの悲話、この訳本も展示した。ここでタイトルに注目して頂きたい。「ロミオとジュリエット」ではないのだ。いつから、ジュリエットでなく、ロミオが先になったのか。

  この本は稀覯本とまではいかないにしても、昭和23年発行なので、終戦直後であり、そうとう古い。ここでその表紙もお見せしよう。 
 


[No.7260] Re: 忘れ路の北イタリア 投稿者:唐辛子紋次郎  投稿日:2015/09/03(Thu) 20:43
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Re: 忘れ路の北イタリア
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>  長くなって恐縮だが、じつは 7月にミニミニイベントを催したのだが、その際、シェイクスピアがパクったイタリアの悲話、この訳本も展示した。ここでタイトルに注目して頂きたい。「ロミオとジュリエット」ではないのだ。いつから、ジュリエットでなく、ロミオが先になったのか。

この「ジュリエッタとロメオ」の開祖、ルイジ・ダ・ポルトだけでなく、イタリアでは、ジュリエッタを先にするものがある。ジュリエッタの家と云われているところで、購入したガイドブックでも、ご覧のとおり、そうなっていた。 


[No.7261] Re: 忘れ路の北イタリア 投稿者:唐辛子紋次郎  投稿日:2015/09/03(Thu) 20:54
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Re: 忘れ路の北イタリア
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>  長くなって恐縮だが、じつは 7月にミニミニイベントを催したのだが、その際、シェイクスピアがパクったイタリアの悲話、この訳本も展示した。ここでタイトルに注目して頂きたい。「ロミオとジュリエット」ではないのだ。いつから、ジュリエットでなく、ロミオが先になったのか。 

また、この小型本でも、そのようになっていた。これは音楽出版で有名な「リコルディ」社から出たオペラのリブレットである。  


[No.7269] Re: 忘れ路の北イタリア 投稿者:唐辛子紋次郎  投稿日:2015/09/07(Mon) 23:28
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Re: 忘れ路の北イタリア
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シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」で、一番大事なのはおそらく第2幕の第2場だろう。ここには有名なバルコニーのシーンが出て来るからだ。

 これは第2場の始まりのところで、ジュリエットの家の庭に侵入したロミオが暗がりでつぶやくことばである。

 ジュリエットの家の壁に、たしか30年前に来た時はなかったと思うが、だれかの入知恵であとから取り付けたものであろう。


[No.7266] Re: 忘れ路の北イタリア 投稿者:メーラ  投稿日:2015/09/06(Sun) 17:17
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Re: 忘れ路の北イタリア
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  紋次郎さん こんにちは

  ヴェローナは一度訪れ 下記の場所の写真が有りましたので
                    アップしてみますね。

  >「ブロンズでジュリエッタのあで姿」
  >「その後恋の守護神、ジュリエットにあやかろうとみながみな彼女の右胸ばかり触    りまくるのでついに右だけが異常に消耗し」
  > 2014年に2代目が作られ中庭の同じ場所に設置された
    
    ※ 映像が ぼやけていますが (^^ゞ
      丁度 男性が 触りに寄って来てますね (^^♪
      この写真は 2014年3月 ですから 像は 新&旧 ??

      建物の壁に格子の柵があり 小さい「鍵」が沢山掛けられています
      「恋結び」の願望でしょうか?

      相変わらず 大勢の人で賑わっていました

    いつも 面白く参考になる話題を 有難うございます。

                          ^メ^〜ラ


[No.7268] Re: 忘れ路の北イタリア 投稿者:唐辛子紋次郎  投稿日:2015/09/07(Mon) 14:37
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  ^メ^〜ラさん、レス、ありがとう。みなさん、こんにちは

>   ヴェローナは一度訪れ 下記の場所の写真が有りましたので
                    アップしてみますね。
>   >「ブロンズでジュリエッタのあで姿」
>   >「その後恋の守護神、ジュリエットにあやかろうとみながみな彼女の右胸ばかり触    りまくるのでついに右だけが異常に消耗し」
>   > 2014年に2代目が作られ中庭の同じ場所に設置された
    
>     ※ 映像が ぼやけていますが (^^ゞ
>       丁度 男性が 触りに寄って来てますね (^^♪
>       この写真は 2014年3月 ですから 像は 新&旧 ??

>       建物の壁に格子の柵があり 小さい「鍵」が沢山掛けられています
>       「恋結び」の願望でしょうか?

これは恐らく『愛の南京錠』とか呼ばれるもので、パリのポンデボザール橋あたりが始まりではないでしょうか。その後各国で大流行し、パリの橋では重さが全体で50トンにもなり、とうとう欄干の一部が壊れてしまいました。そこで、市当局によって、鍵をつるすことは禁止となり、その後、鍵が下げられない構造に改められたようです。

 たぶん、ヴェローナは、パリほどの観光客が集まらないのでしょう。

>       相変わらず 大勢の人で賑わっていました

>     いつも 面白く参考になる話題を 有難うございます。

 いえいえ、どういたしまして。