今年の7月ころ、近くの甘味処の経営する貸し画廊で、ミニミニイベントを開きました。会場を1週間借り切ったのですが、お客は50人ほどしか来て呉れませんでした。
その際、当地の自治会長が見に来られ、秋の文化祭の時にぜひもう一度やって呉れと云われました。あっしは、あまり自信がなかったので、色よい返事はしなかったのですが、回ってきた回覧板や、辻々に立ってる掲示板を見ると、近く開く予定の「文化祭のお知らせ」でした。その最初の方に「ふれて遊べる世界のおもちゃコーナー」も企画しております。などと印刷してあるではありませんか。
りゃりゃりゃ、あんとき、たしか確答は避けたはずだけどなあ、とか云ってみたものの、一丁目から三丁目まで、処々方々に置かれた掲示板の張り紙に、そう書かれちゃあ、もう後の祭りです。こちとら、博物館でもないのに、『世界の』おもちゃなど期待されては大迷惑です。 弱り切っている内、到頭搬入の日が来てしまいました。
展示品は、自治会の文化部長さんが、大きなバンで取りに来てくれました。何しろあっしの方の品物は、絵画や写真と違って、それ自体が極端に小さく、その一方、点数の方はやたらと多いので、展示が終わるのに、丸一日かかって仕舞いました。
生憎と、文化祭の当日は、東京でたったひとりの、兄の90歳の祝いがあったので、そちらも欠席するわけには行きません。
展示はその日と翌日の二日間ですが、その初日を欠席です。第2日目は、早めに家を出ました。2日目は会期中ではありますが、なおかつ展示品の撤収日でもあります。また閑古鳥では困ると、心配しいしい会場へ赴くと、すでに来場者があったようです。前回は、一週間ぶっ通しでやったのですが、毎日閑古鳥が鳴き、主催者側も手持無沙汰で、こうヒマじゃあ、することがないから、ひとつ、あくび指南の道場へでも、行ってみるかなんて、バカを云っていました。今度も多分同じで、来場者はあっても、稀だろうとみくびり、『メッセージカード』のスペアを、あまり用意しておきませんでした。
ところが、部長さんに聞いてみると、前日もケッコウ来場者があったので、メッセージカードが足りなく、有り合わせの画用紙を自宅から持ってきて、それに書いて貰ったということでした。
今回は部長さんの前宣伝もよかったのか、たった二日間で60人も来てくれたのです。大入り満員で、これはスゴイ。あっしにとっては『事件』と云ってもいいくらいです。もちろん、地元の新聞には、一行も出ていませんでしたが…。(-_-;)
この部長さんというのは、体つきは、どちらかと云えば小柄ですが、じつによく動き、また大きな机など、一人で軽々と持ち上げるというじつに頼もしい人です。言葉遣いもてきぱきしていて、頭の回転もはやいのです。しかも、家では夫の親の世話をし、仕事も二箇所でやっているのだとか。その仕事については、詳しくは聞きませんが、介護関係だとか云っていました。とにかく、片時も休もうとしない、文字通りの張り切りガールなのです。(つづく)
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