活動ホームの外出に参加依頼があり参加した。
秋の日帰り外出のお知らせ 日 時 平成27年11月27日(金) 集合時間 午前8時40分 目的地 箱根{星の王子さまミュウジアム} 交通手段 大型バス 雨天決行
参加者は活動ホーム利用者15名、職員10名、ボランティア6名の31名だった。 職員のうち男性1人がリーダーとなっていて、あとは1対1の組み合わせとなった。
私はA・S君とペアだった。昔から性では呼ばず、Aさんとか、A君、Aちゃんと名 前で呼んでいた。 会話をスムーズにすることは出来ないが、よくわかってくれる人なのだ。自分という ものも持っていて、毎日の仕事にもこだわりを持ち、職員に自分のやりたいことをや らせてもらっているのだ。
父上が送っていらして、私に彼の状態を書いたメモと共に、小遣いが入った袋を預け てくださった。お土産はいらないと言うことだった。
バスに乗り込むと好きな所に座ってもらった、大型バスなので31名ではガラガラと いう思いがした。 A君は中ほどまで歩き窓側に座った。コートを脱いでもらうと私に渡してくれ、荷物 棚を指さす。そこへのせるんだよ、ということだろう。 「わかった、ここに置きますね」とザックと共に棚に置いた。 「Aさん、今日はよろしくね」など挨拶したら、 「うん」と言い、にこっと頷いてくれた。
外の景色を見ながら、紅葉がきれい、緑がきれいなど、言うと、顔を私に向けて頷い てくれるのだ。配られたペットボトルのお茶を手に取るので、 「飲みたかったら飲んで」と言っても、飲まない。 腕時計を何回も見ている。活動ホームでは始まりの時間、休憩の時間、昼休みなど時 計を見て自分で管理するのだ。みんなが休んでも腕時計が時間にならないと手を止め ずに頑張るA君なのだ。
渋滞にはまりこんだことでか、うとうとと瞼を閉じるA君、バスの中も静かになった。 どのあたりから富士山が見えて来たか、雪を抱いた富士山はすばらしかった。右に左 にと移って行く富士山を指さしながら、 「見て、富士山きれいね。真っ白よ」と伝えると、指さして頷いてくれたがどこまで 興味があったか定かでない。
中井サービスエリアに着いたのは20分も遅れていた。トイレタイムだったのでトイ レに行ってくれた。トイレから出て、バスに乗り込むと腕時計を見ながらお茶を飲み 始めた。
11時20分に星の王子様ミュウジアムに到着、遅れは取り戻して10分の遅れだっ た。 レストランで昼食、チキンソテー、ライス、ジュースのメニューをA君は食べた。 チキンだけを半分くらいに切ってあげたが、それも切ることを伝えてからだった。変 にすると顔をしかめて嫌がるのだ。
グループ毎に園内を観賞と言うことで、2班の私たちは5組、10人での行動となっ たが、多いので途中ではばらばらになることもあったが、要所要所でかたまった。 「星の王子さま」の物語と、作者サン=テクジュベリの世界を巡る旅へようこそとなっ ていて、かなりの広さがあった。 いろいろな花が咲く庭を見ながら、展示物を見ながらの会話はなかなかできない。興 味があるかどうかも定かではないので、ときどき話しながら、どう思うかなど聞きな がら散策した。もちろん立ち止まってゆっくり見ていることもあったり、パンフレッ トが置いてあると、好きなものを選んで持って帰ると渡してくれたりもした。
「お土産はいらないのね」と言うのに、 「いらない、いらない」と言うふうに手を振るA君だった。家からの小遣いの中に、 お土産はいらないと書かれてあったのだ。 土産売り場では一つ一つ見ていたが、あまり関心はないようだった。
帰途に着いたが再び中井サービスエリアでトイレ休憩をしたが、帰りのお茶を買う か聞くとオレンジジュースを取ったので、買ってあげた。
活動ホームに戻り、父上を待って、小遣いの袋を手渡した。 「楽しかったです。ありがとうございました」に、父上は、 「ありがとうございます。お世話になりました」と答えてくださった。
無事に楽しい一日が終ったことを感謝した。
|