私は蜷川幸雄の演出が若い頃から好きだ。
今月、Bnkamuraシアターコクーンで【元禄港歌-千年の恋の森】が公演されている。 チケットは完売となり、一足遅かった私は諦めざるを得なかった!が・・・ 同じ芝居好きの友が劇場に直接行った時に、偶然にもキャンセルが二枚! しかも7番目の真ん中の席。
市川猿之助・宮沢りえ・段田安則・鈴木杏・高橋一生・それにベテランの新橋耐子・市川猿也。
初演から36年ぶりの復活。
物語は盲目の女芸人・瞽女の物語だ。 母親役に猿之助。 目の見えない役だからまぶたきもせず、ジ〜と客席を見る。 あまりにも美しく妖艶でゾ〜とするほど・・・白狐の変身かと思う程だった。 猿之助は何をやらせても上手いなぁ〜と感嘆する。
宮沢りえは、やはり美しいわぁ〜 ほっそりした身体に大人の色気が感じられる。
物語は港町の大店筑前屋の店主との間に生まれた不倫の子を置いて出なければならなかった瞽女。 自分の出生に疑問を持ちながらも跡継ぎとして育てられた子。 その子・息子と恋におちる、自分の娘のように育てた目の見えない子。
満開の椿の花が時々ポロリ・・・と落ちる演出が何とも儚い人生かと思わせるようだった。
お座敷で盲目の女芸人達が三味線を弾き「葛の葉子別れ」を歌う姿は圧倒される。 まるで己たちの鎮魂歌のようだ。
最後には息子は逆恨みにより、目を塞がれ母と愛しい人と共に、旅立つ。 まぁ〜 ザ〜と解説するとこんなようだが、結ばれない男と女、哀しき秘密を背負った親子。 その劇中唄に、美空ひばりの歌 「元禄港歌」と「流れ人」
私は「流れ人」の歌は好きで覚えたものだった。 カラオケスナックで歌っていた。 懐かしい〜
「沖をこぎゆく あの小舟 誰が乗るやら とぉ〜くなる 最後が良い・・・・・「風を吹くなよ〜 心が凍るよぉ〜」
また、練習してみよう〜かな・・・(*^_^*)
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