きのう、この「重ねて」の書きこをしようと始めたのだが、最期に保存に失敗、一瞬にして全文が烏有に帰した。(-_-;)
また書くのも億劫だが、これも当方のミスなので致し方がない。で、鉛筆?を舐めながらポツリポツリと…、
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 昔から旅をする者にとっての一番の心配は、そこら中に横行するドロボー、追いはぎ、強盗、胡麻の蠅の類いだろう。今でもこの商売は別になくなったわけではなく、むしろ形を変えながらも、隆盛を謳歌している。
これはドロボーじゃないけれど、ま、ドロボーと云っても、間違いはない。ニューヨークで、収賄事件が発覚し、警察官2000人が一網打尽。イタリアのリヴィエラでは、大規模な列車強盗事件。これには、車掌、機関士をはじめ30人の鉄道職員が絡んでいた。
さらにまた、すさまじいのでは、もう一つ。ロシアのぺテルブルクでは、親分を始め女ばかりの強盗団。総勢20人。旅人を襲って財物を奪い取るのがその手口で、その『宝物殿』は、奪い取った金銀珊瑚綾錦で、はち切れんばかりだった、という。
当時、週刊誌でもあったら記事に困ることはまず、ゼッタイになかったろう。上巻の最初の方に、シチリアの追いはぎの頭領、クリサーティというものが、現地紙の記者の報道記事に腹を立て、家族からはじめて、最期に記事を書いた記者自身までも殺害した、とある。そのやり口から見て、マフィアと云う言葉こそ出て来ないが、これはまさにマフィアの所業と云っていいと思う。イタリアの
暗黒社会には他に、『ヌドランゲタ』、『カモッラ』などがあるが、「椋鳥」には、ナポリを拠点に活動する、この『カモッラ』も出て来る。
きょうは、土曜なので、以下は土休サービス。珍しく科学者受難の話。
鴎外はこう書く。ハーヴェイは血液の循環を発見したため、ギー・パタンにいじめられ、ルボンは、ガス灯を考案して、灯心がないのに火が燃えるわけがないと叩かれ、パパンは汽船の試運転をしたら、とたんに船頭どもの袋叩きに会い、ガルヴァ―ニは電気を発見したが、周囲からカエルに踊りを教えてどこが偉いと馬鹿にされ、センメルワイスは、産褥熱の伝染性を発見して教授連から猛攻撃を食い、ついに、そのせいで発狂した。ハルコ・オボカタは、割烹着を着て「スタップ細胞はあります」と連呼したばかりに、終いには折角取った博士号までを取り消された。←これは、載っていなかったか。(-_-;)
(つづく)
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