北イタリアにノヴァーラという町がある。今その町に咲くサクラの大木が話題を集めている。街の案内にくわしいひとによると、今はマーケットになっているこの場所に、スイス出身のファウザーさんが住み着き、工場を造った。息子のジャコモは、父の跡を継ぎ工場を経営。工業技術の上で特許を取り、モンテカチーニ社と組んで仕事をした。やがて、日本とも商売を始めた。そこで、日本の担当者は同社にあいさつ代わりにサクラの苗を贈った 。
ジャコモ氏はそれを大事に育て、いまや周囲を圧する亭々たる大樹になった。やがて老いて、この地を手放すことになった氏は、買主にたった一つだけ条件を付けた、このサクラは何があっても、ゼッタイに切り倒さないこと。
この記事の筆者は云う。いまやノヴァラのシンボルは、アントネッラの設計したクーポラや、ブロレットの中庭ではない、このサクラの大樹だと。
ことしも、見事な花を付けて、道行く人を楽しませているようだ。
*桜守というのは、広義には、サクラの花や木をバーバリアンから守る人たちをも云うようだ。(日本国語大辞典)
http://www.lastampa.it/2016/04/03/italia/cronache/un-angolo-di-giappone-nel-cuore-di-novara-simbolo-di-primavera-xIjocpZm6XRcFo3QbwXimM/pagina.html
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