先日、ナツィスドイツが接収したモジリアニがパナマ文書事件のあおりで現れたと思ったら、 今度はカラヴァッジョである。
まさか、いま上野でやっている「カラヴァッジョ展」(場所は国立西洋美術館、会期は6月12日まで)に、合わせたわけではないと思うが…。
たしかにこの展覧会には同じような主題の絵があった。ただ、目録によれば、それはカラヴァッジョではなく、バルトロメオ・マンフレーディと云う画家の作品で、タイトルは「ユディットと侍女」となっていた。
今度発見されたのは、専門家グループが全員、カラヴァッジョの真筆と認めたもので、勇敢な美女、ユーディットがみごと、憎っくきアッシリア王、ホロフェルネスの首を刎ねようとする場面を表したもの。
さて、その市場価値だが、およそ1億2千万ユーロだとか。
発見の場所は、フランスの南部、トゥールーズのある家の天井裏だそうで、屋根裏部屋の工事の際、家主が偶然に発見したらしい。フランス文化大臣は、これを勝手に国宝と認定し、国外持ち出しを禁じたよし。ル−ブル美術館は、新発見の作品に早くも興味を示しているという。カラヴァッジョには同様主題の絵がローマのパラッツォ・バルベリーニに、もう1点ある由。
http://www.corriere.it/foto-gallery/cultura/16_aprile_12/francia-caravaggio-trovato-dipinto-tolosa-9f33714a-0098-11e6-8701-d21ef4c79bc6.shtml
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