> モナ・リザのモデルについては、 最近ではあまり取り上げる人もなくなり、チョット淋しい思いをしていたが、ここに新説を引っ提げて登場した研究者シルヴァーノ・ヴィンチェーティがある。 > 彼の言によれば、モデルは一人ではなく、二人おり、ひとりは女で、もうひとりは男
だという。
> 女はフランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リーザ・ゲラルディーニだという。男は、レオナルドの愛弟子、ジャン・ジャコモ・カプロッティ、通称サラ−イ。
これは近年、盛んに使われる赤外線利用、赤外線撮影システムで撮影したところジャコモの顏が現れたらしい。で、
この悪童を、ダ・ヴィンチが何と呼んでいたか。遺言のところには召使としてあるが、別の個所では(お気に入りの)弟子となっている。ま、その双方を兼ねていたのであろう。
このジャコモについては、ある程度の説明が必要になって来る。ダ・ヴィンチは一生妻を持たなかったが、それでは身が持たなかったのか、ホモセクシャルであったことは今や常識で、その相手が同上のジャコモだ。
あっしの思うには、このジャコモと作品のモナ・リザは、奇妙に酷似している。どの解説書にも、レオナルドは、生涯この作品だけは手元に置き、人に売り渡すようなことはなかったと書かれているが、このジャコモも同様で、1490年の7月に転がり込んで来てから☆、1519年に死去するまで29年間も手元に置き、旅行の際にもかならず同伴した。もちろん、呆れるほど素行の悪かったにもかかわらず★、遺言により過分の遺産を分け与えている。
http://fractalenlightenment.com/it/19232/spirituality/pleasure-and-pain-a-saga-of-the-human-mind ↑ ↑ ↑ これは一応『寓意画』となっていて、題名は「快楽と苦痛」だが、あっしはハッキリ言ってダ・ヴィンチとジャコモだと思う。左側の少年は、右手に葦竹、左手にお金をもち、右側の老人は植物、鋲をもっている。問題は下半身で、二人なのに、脚は二本、さらにふたりの体は背中で合わさり、一体となっている。
「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の著書のある、東北大学の田中英道氏も、それがサライだとすればあるいは自分と少年の関係を意識して描いたのかもしれない、と綴っておられる。
この悪童は、もしかしたら、ダ・ヴィンチにとって、ミューズのようなものだったかもしれない。というのは、前掲書によれば「モナ・リザ」や「最後の晩餐」といった、いい仕事は、すべてこの小悪魔が転がり込んだあとに描かれているという。
前掲書に「少年の顏」の写真が入っているが、これを観ると、ジャコモというのは、なかなかの好男子である。
☆このとき、ダヴィンチ38歳、ジャコモはたったの10歳。
★ガキの頃から手癖が悪くとは、よく聞く言葉だが、ダ・ヴィンチの手稿には、ジャコモの戦利品が、事細かく綴られている。
|