きのうは東京へ出たついでに、生まれて初めて東京国立近代美術館(北の丸)と云うところへ行った。
地下鉄の竹橋駅で降りるのも、何十年ぶりか。美術館は、駅を出て竹橋を渡るとすぐだった。
実はここでは安田靫彦展が開催中だったが、まず常設展を観るのが先だろうと思い、これを観た。常設展は65歳以上であれば無料で観られる。
常設展といってもケッコウ充実している。重要文化財も、確か2点以上あった。
エロシェンコ像など、新宿中村屋関係の絵もつい最近みたように思うので、なにか懐かしい思いをしたが、一番印象に残ったのは、太平洋戦争を描いた、いわゆる戦争画で、実は前にここの展示を見たいと思ったのも、ここで特集した藤田嗣治展の、戦争画だった。
藤田は戦争に協力したと方々から激しく非難され、ついにフランスから母国日本に帰ることなく、かの地に骨を埋めたが、当時は大観だって誰だってみな、協力者だったはずだ。
この部屋に入れば、いかに多くの画家が戦争を記録したかが分かる。出陣寸前の特攻隊員の表情など、貴重な記録だ。あっしが、昨年見たいと思っていた、一般には挿絵画家として知られる、岩田専太郎氏の戦争画を初めてみた。
それから、岡本太郎というのは、実は一度も本物を観たことがなかったが、ここでは何点か観られた。太郎の絵は、よくは分からなかったが、絵の美しさというより、絵の力は十分に感じられた。
会場には多数の作品があったが、新しいところではジュリアン・オピーというひとの「日本八景」。これは新鮮だった。いごく(動く)絵というのは、たしかに一見の価値ありです。
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