画像サイズ: 482×640 (85kB) | 君の名は
映画「君の名は」を、ただ週末の集客ランキングトップを4週続けている、ということだけで、何の予備知識も持たずに見に行ってきた。
私の世代にとって、「君に名は」といえば、真知子と春樹、そして数寄屋橋である。
今度の「君の名は」は全く違う。そもそも映画はアニメである。しかし、この映画の作者は、少しは昔の映画を知っているのであろう、古い世代の私は、見終わってにやりとしたものである。
昔の映画は「君の名は」と尋ねるところから話がスタートするが、この映画は最後の最後に、このセリフが出てくる。
それはともかく、なかなかよくできたアニメ映画であった。物語を支える二本の柱は、「なり替わり」と「彗星大衝突」である。
「なり替わり」はSFばやりの今日、よくある物語ではある。男の子の魂が女の子に乗り移って(またその逆で)さまざまなおかしな出来事が起こる。
たまたま私は、東野圭吾の出世作という「秘密」(1998)を読んだばかりであった。こちらは、スキーバスの事故にあった親子の母親が死に、小五の娘が生き残るが、なんとその娘に母親が乗り移るのである。広末涼子の当たり役であった。
ところで、私の好きな言葉に「肉体は魂の檻」というのがある。私の解釈以下の通り。私は姿見の前に立って、胃の辺りに格子のはまった丸い窓を想像する。その中に、小さな私が、フラストレーションにさいなまれながら住んでいる。その私は若くて、ゴルフもうまくて、ドラーバーも250ヤードを悠々飛ばせる。恋だってできる。ところが、檻の肉体は、近頃とみに老化が進んで、やる度にブービーである。私はいつも思っている。なんとか若い誰かの身体に乗り移れないものかと。
さて、彗星の地球への衝突はありそうな話である。嘗て、SF小説家海野十三の「火星兵団」という本に、地球に刻々と迫る「**彗星」が地球の人々を脅かす話が出てくる。私は子供心にえらく怖かったのを覚えている。
この映画では、アニメだけに?大変壮絶な衛星の地球大衝突が描かれていた。まあ、御用とお急ぎでない方は、TOHOシネマへどうぞ!
この映画では岸恵子さんは出て来ません。しかし綺麗でしたね。(2016.10.1) |