六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)は、源氏を独占したいと渇望しながらも、年上だという引け目や身分高い貴婦人であるという誇りから素直な態度を男に見せることができず、自分を傷つけまいと本心を押し殺す。
この自己抑圧が、以降物語の中で御息所を生霊、死霊として活躍させる。
押し殺した妬心が、抑制の失われる度に身からさまよい出でて、源氏の愛する女君たちに仇を成すようになるのである。
「夕顔」の巻で源氏と逢引する夕顔を取殺した物の怪は、物語からは御息所のそれとも取れる。
葵巻では、葵の上の牛車と鉢合わせし、場所争いで葵の上方の下人に恥辱的な仕打ちを受けた。 これが発端で御息所は生霊となって妊娠中の葵の上を悩ませるが、それを源氏に目撃される。
その後葵の上は夕霧を無事出産するも急死。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E6%9D%A1%E5%BE%A1%E6%81%AF%E6%89%80
コワイ六条御息所
しかし、六条御息所の娘は斎宮となり その勤めを終えて都へ帰ってきてから、源氏の世話で後冷泉帝に入内する(秋好中宮)。
六条御息所の死霊も、娘の世話をしてくれる源氏にはさすがにお礼を言うため現れるのだが...
だがしかし、これで終わらず 六条御息所は死後も紫の上や女三宮などにとりつき、源氏に恨み言を言いに出現した(「若菜下」「柏木」)。 娘の中宮もその噂を聞き、母がいまだ成仏していないことを悲しんで、御息所のために追善供養を行った(「鈴虫」)。
いま気がついたのだけど 源氏の世話する女たち一族は、六条院に住んでいるのだが そこはもともと六条御息所ゆかりの地なのだ。 六条御息所にとってホームグランド、だから死霊になっても出てくるのではないだろうか。
源氏は土地の選択を誤った?
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