北杜夫:「谿間にて」 幻と消えたフトオアゲハ
昆虫採集にとりつかれた北杜夫の青春時代
そこから、この作品ができたのだが.....
フトオアゲハというのは、アゲハチョウ特有の尾状突起に翅脈が普通は一本しかないのに、これが2本あるという極めて変わった蝶である。 その蝶は昭和7年頃、台北州烏帽子河原で初めて発見されたのだが、その後は世界で6頭しか採れていないという超希少な種であった。
苦労して、幻のフトオアゲハを採った男 しかし その幸せは長く続かなかった。
昆虫採集マニアなら この小説の面白さは十分わかるのだが そうでない一般人には、理解できないらしい。
たいていの批評家が「わからん」「理解できない」「つまらなかった」 という感想を残している。
文学作品を理解するには そのための経験とか、共感する何かの心や感情の動きの経過が必要なのであろう。
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