[No.6925]
新しい心臓蘇生法(JRC蘇生ガイドライン2010)
投稿者:GRUE
投稿日:2014/12/08(Mon) 14:56
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> その次に、3の(2)AEDですが、これは後ほど。
と書きましたが、心臓蘇生法について再度書きます。
2010年度に新しい心臓蘇生法が出されました。
「JRC蘇生ガイドライン2010」です。これは、それ以前のを
否定するものではなくて、よりよい方法を推奨していると理解して
欲しいと繰り返し言われました。
「強く」「速く」「絶え間ない」胸骨圧迫を、との考えで、
1.呼吸を確認する時に気道確保を行わない
2.人工呼吸より胸骨圧迫から心肺蘇生を優先する
3.胸骨圧迫の深さを、「4ー5cm沈む程度」から「少なくとも
5cm沈むように」に変更
4.胸骨圧迫のリズムを、「毎分100回」から「少なくとも毎分
100回」に変更
5.小児に対しても成人と同じ方法で行う
6.小児用パッド(AED用)の使用が8才未満から未就学児に変更
などの変更がなされた。
A.求められる胸骨圧迫を行うには、
胸の真ん中に、片方の手の付け根を置き、他方の手をその上に重ねる。
両手の指をお互いに組むとより力が増す。
肘をまっすぐ伸ばし手の付け根の部分に体重をかけ、傷病者の胸が
少なくとも5cm沈むほど強く圧迫する。
(斜めに圧迫しない、垂直に圧迫する)
1分間に少なくとも100回の速いテンポで30回絶え間なく圧迫する
圧迫と圧迫の間(圧迫を緩めるとき)は、胸がしっかり戻るまで十分に
力を抜く。
小児に対しては、両手又は片手で、胸の厚さの約1/3が沈むほど圧迫。
B.人工呼吸(口対口人工呼吸)
30回の胸骨圧迫の後、口対口人工呼吸で息を吹き込む
気道確保:頭を後ろにのけぞらせて気道を確保する
人工呼吸:鼻をつまんで空気が漏れないようにして、1秒息を吹き込む
これを2回行う。
ポイント:吹き込みは2回で、すぐに胸骨圧迫に戻る
胸骨中断時間はできるだけ少なく
感染防具(口対口なので)があると役に立つ
顔面や口から出血している場合や口対口直接接触がためらわ
れる場合は、人工呼吸を省略し、胸骨圧迫のみを続ける
色々省略していますので、実際はご自分で講習を受けることが重要です。
「JRC蘇生ガイドライン2010」に基づいて書かれた講習テキスト
「改訂4番「応急手当講習テキストー救急者が来るまでに−」を読まれる
ことをおすすめします。
次はAEDです。
(つづく)
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