[No.7631]
こんなに力持ちだったか
投稿者:あや
投稿日:2016/06/13(Mon) 20:27
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夫が腎臓病の手術を行い、透析することになりました。その透析も我が家でのこと、
夜寝ているときにやれば、日中は家を留守にできるからです。
そんなことで、病院で透析の器械をベッドのそばに置き、勉強をしたのです。
その器械たるや、かなりの場所を取ります。台の上に置きますが、70センチ四方
の場所が必要です。
寝室を眺めまわしても、それだけの四角い広さはありませんでした。退院する前に
場所の確保が必要と思い、並んでいた洋服ダンスと、和ダンスというのでしょうか?
引き出しだけのタンスを動かさなくてはなりませんでした。それにベッドもです。
洋服ダンスの引き出し2つは引っ張り出して別に置き、洋服も全部ではないですが、
取り出しました。そして反対側の壁にそろそろと動かしたのです。重かったです。
なんとも言えませんでした。
ベッドは窓の向いて置いてありましたが、これは壁に向かわせなくてはならなかっ
たのです。狭いスペースの中、ベッドを少しづつ動かし、タンスを動かしです。
その上、和ダンスを端のほうに動かさなければならずで、押すだけでしたがこれも
重く大変でした。
どこにこんな力があっただろうかと、我ながら感心するほどでした。今までは端が
開いていたのですが、部屋の真ん中が2メートルもあるかと思うほど、かなり広く空
きました。成功を祝して一人での乾杯となり、少し体も気持ちも楽になったことも確
かです。
ところがです。翌日のこと、ベッドを反対に向ければ、足の部分が板になるので、
そのほうがいいと思ったのです。寝相の悪い夫がずるずると下がっても、板がカバー
してくれるからです。
昨日は午前中でしたが、今日は午後、またもや狭い空間を利用してのベッドを1回
転させるのは大変でした。洋服ダンスの引き出しを取り出し、ハンガーにかかってい
たズボン、洋服を何十着か引っ張り出してのことです。それでも動かすのは重く、大
変でした。
若いころは、「力がない、力がない、どうしてそんなに力がないの。こんなことも
できないの」と言われ続けたものでした。
「おばちゃんにそんなことしちゃダメ、倒れちゃう」と小さな甥や姪が、私に向かっ
てくると、義妹は子どもを掴んだものです。
歳を取って、こんなに力が出るなって、どういうことかと不思議に思います。