ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ (紀友則) うらうらに照れる春日にひばり上がり 心悲しもひとりし思へば (大伴家持)この二つの和歌はなんとなく似ているので混同してしまった私。 現代語訳 日の光がこんなにものどかな春の日に、どうして桜の花だけが落ち着いた気持ちもなく、慌ただしく散ってしまうのだろうか。 のどかに照る春の日差しの中を、ひばりが飛んでいく。そのさえずりを耳にしながら一人物思いにふけっていると、なんとなく物悲しくなっていくものよ。