ここに漫画の本を書くべきかと多少迷いながら いまや日本のアニメは世界に誇る文化となったいま その日本のアニメの功績者で漫画界の神様的な 手塚治虫について書かないと.... と思い少し書きます。
「漫画少年」という非常にユニークな漫画雑誌が 昭和22年12月から昭和30年10月にかけて学童社から発行されていました。 この会社は飯田橋の今の日中友好会館にあったと聞きます。
そもそも 学童社は、戦前「少年倶楽部」 編集長とうたわれながら 戦後の公職追放で講談社を退職した加藤謙一が独力で起こした出版社です。
「少年倶楽部」には 吉川英治、高垣眸、大佛次郎、佐藤紅緑、南洋一郎、山中峯太郎らの物語 田河水泡の「のらくろ」、島田啓三の「冒険ダン吉」などの漫画もあったのです。 「少年倶楽部」が戦争に協力したとみなされたわけですね。
さて 本題の「漫画少年」ですが 「ジャングル大帝」は印象的でした。 この物語には当時としてはトピックス的な ドイツの気象学者ヴェーゲナーの大陸移動説が紹介されています。 今では地震のメカニズムでよく出てくるプレートテクトニクス理論なのですが 当時としては漫画に取り入れるなんて、科学的でしかも非常に進んでいたと思います。
「漫画少年」には 手塚治虫、田河水泡、長谷川町子、福井英一、石森章太郎(のちの石ノ森章太郎)、うしおそうじなどの作品が連載されていました。
この雑誌にはアマチュア投稿欄があり、ここには石森章太郎、楳図かずお、藤子不二雄、鈴木伸一、寺田ヒロオ、赤塚不二夫、永田竹丸、佐藤まさあき、松本零士などが登場していたようですが 変わったところでは 横尾忠則、篠山紀信、黒田征太郎などがあるようです。
ここで採用され、それから漫画家となったケースは少なくないのです。
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