> > 「昨日の戦地から」を読んでいます。 > > ドナルド・キーンを中心に > 友人たちとやりとりした手紙を載せている。 > 1945.8-1946.2
戦争が終わって 軍部批判をする日本人 戦争に負けてよかったという日本人 そういう日本人が多かったと書いている。 それはアメリカ人に対するおせじもあったのだろうか。
真珠湾の捕虜から預かってきた手紙を家族のもとに届けるアメリカ兵。 しかし、捕虜になることは恥だと考えている日本人社会では そういう手紙を受け取って、夫が捕虜になっていることが周りの人に知れたら はたしてどうなるだろうか考えて、こっそり、まず数名の捕虜の分だけ 家族に渡すことをしてみる。
意外にも手紙はたんたんと受け取られ、しずかに喜びを表現する家族。 中には葬式の前夜に手紙を届けて、それでは葬式は中止するかなどの相談をする家族に 手紙を届けた米兵は、あんまり世の中を騒がせないほうがいいから 静かに予定通り葬式はしたほうがいいと忠告する。 こんな幸せな葬式は見たことがない。
楽しいことばかりでなく 残虐な行為をしたことを部下の兵士たちや朝鮮人通訳や本人に聞いて あとの裁判の資料集めをする。 戦争の残酷さを思い知らされる。
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