画像サイズ: 530×416 (57kB) | この内田百閧ウんと云う人は飯より汽車が好きと云う、今でいう鉄ちゃんのハシリではないかと個人的に思っている。まず、表紙の写真をご覧あれ。こうなると、だれだってほんま紋の車掌さんと思ってしまう。コスプレの方でも、元祖かな。(*^_^*)
病膏肓というか、ここまでやれば、ご立派である。ドン・キホーテではないが、この人には旅をするときかならず同道するサンチョのような人がいて、それが『ヒマラヤ山系』である。
阿房列車は内田さんの命名で、用もないのに旅に出る人を専門に乗せる列車だそうな。このシリーズは第三まであるが、いずれもヒマラヤさんが付き添っている。
「第二列車」には、鉄道唱歌が収録されている。第1集だけで63番まであり、第二部をよせると131番にもなる。こんなに長い歌は、おそらく世界でもただ一つであろう。
内田さんに縁のなかったひとへ、高橋義孝の説明を引用すると、岡山の出で、漱石の弟子、陸士や法政大学のドイツ語の先生で、借金の名人、友人に芥川や森田草平がいて、名随筆をつぎつぎと物した、ま、そういう人物。代表作は「冥途」で、「贋作吾輩は猫」もファンが多い。もちろん、鉄ちゃんとしても、超有名。ネコ好きの点でも、半端ではない。なんとも、一筋縄でくくれないタイヘンな人物なのである。
ちなみに、ヒマラヤさんの本名は、ヒマラヤではなく、平山で、国鉄マンである。
* 内田百闥「第一阿房列車」+「第二」+「第三」......... |