1945年9月2日東京湾の戦艦ミズーリ号上で、重光葵さん他が、降伏文書への署名して、正式に「この戦争に負けました」ということを内外に公表したのですね。 もっとも、マッカーサー氏は8月30日に、厚木に空から舞い降りてきていましたが。
そして、9月23日、進駐軍放送(WVTR,のちFENと改称) 《Far East Network》米軍極東放送網が放送を開始しました。
安物の「並4球」のラジオでは、NHK第一はなんとか聴けても、NHK第二は、聞き取りにくい。 しかし「This is the Far East Network, an affiliate of the Armed Forces Radio Service.」という声は、毎度毎度、耳にタコが出来るほど聞かされました。 結構はっきり聞こえました。とにかく「分離」ができないラジオでは絶えず、これが耳に入ってくるのです。
当時の都々逸にも (最初の部分は忘れました)「並4球」の悲しさよ ジャズが歌舞伎に 乗ってくる というのがあったくらいです。 Z-Rock などと称するアメリカ音楽がよく流れてきました。 クラシック音楽は、滅多にやらない。やるときは交響楽全曲をやらずに「一楽章だけ」。 日本の伝統工芸や風俗習慣の放送もありました。
当時、普通の人には「占領軍の持ち込んだもの」に対する拒否感は少なく、素直に「新しい時代」を感じ取っていたような気がします。
熱心に聴いた方ではありませんが、忘れられない思い出です。
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