昭和の思い出というわけではなく、敢えて言えば、昭和までの話ですね。
昔は、今の太平洋側とか日本海側という呼び方を、表日本・裏日本と言っていましたね。
「裏日本」育ちの私、当時は別に取り立てて差別とは思いませんでしたが、確かに 今では、差別的表現と思いますね。
「裏」という言葉には、差別の意味はないと言われていますが、差別的に使われる ことも多いです。
裏の顔とか、裏稼業とか、裏表のある人とか、裏口入学とか・・・・
そういう、ごく一般的に使われてきた差別語とも言える表現で、未だに残っている 言葉がたくさんあります。
表日本・裏日本のように、別の表現に置き換えられてきた言葉もありますが、 他に代わる言葉が探せないのか、それとも大したことがない表現と思うのか、結構 ありますね。
山陽・山陰などもその一例かも。山陰という言葉のイメージのせいか、山陰は雨が 多くてジメジメしていると思われがちです。冬は確かに、山陽側より寒々と陰鬱な こともありますが・・・と言うように、「陰」はいい意味には使われない(^^ゞ
「陽気な人」は褒め言葉、「陰気な人」はその反対の意味しかないですね。 「陽子ちゃん」はいても「陰子ちゃん」なんて聞いたことがない(^^ゞ
そのせいかも知れませんが、山陰の企業で「北陽」というのもあります。 『東西南北』には、昔も今も、優劣のイメージはありませんから。
性別にかかわる言葉では、現在では絶対に差別的、と思える表現が多いと思われませんか?
私が学校に通っていた昭和の頃は「父兄会」とか「父兄」というのはごく普通に 使われていました。当時から「保護者」「保護者会」もあったんですけどねぇ。
「女・子供」という侮蔑的表現も、まだ頑張っているなぁ(^^ゞ 「女賢しゅうして牛を売りそこなう」は、だいぶ衰えてきていると思うが・・・
「主人」「奥さん」「家内」「嫁」・・・これらも嫌う人は多いけれど、ではどう 表現すればいいの?? 意識の進んだ地域では「お宅の夫さん」というらしいけど。 「夫」そのものは、かなり使われだしていますが、「夫さん」はまだまだ。
我が家の近所では、「未亡人」が増えていますが、「私は未亡人だから」と言ったら、 近所の人(女性)に叱られました(^^ゞ 確かに、文字を見ると差別的ですよね。 けど、それなら何と言えばいいの?? これも現代にふさわしい言葉はまだないような。 夏子
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