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[No.3403] サザエさんの昭和史 投稿者:男爵  投稿日:2018/05/24(Thu) 07:39
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サザエさんの漫画は
昭和の日本人の生活やものの考え方を反映していて
貴重な文化資料だという人がいます。

たとえば
目に見えて大きな変化は、家庭の中に便利な道具・家具が
昭和30年代後半から急激に増え
家の中はピカピカ美しく、主婦の家事が合理化されたことである。

20年代、サザエさんの台所の火は、いわゆる七輪である。
新聞紙、タキギ、消し炭の順で、家の外で火をおこしてから台所に運び込まれたに違いない。
 七輪は台所の床に置かれ,サザエさんはその前にしゃがみ込んで、すいとんの鍋などをかき回している。

ある日、台所にガスが引かれ、ギザギザのついたガスコンロが台の上に置かれている。
まだ、ガス台の上にはダルマさんのお尻のような釜がデンと置かれ、ごはんの湯気をたてている。

そしてまた数年、ある日のサザエさんの台所は、ステンレスで統一された調理台、自動点火、オーブンつきガスレンジが光っている。

そして、ネコがフタの上に寝そべっていたおひつは電気ガマに、氷冷蔵庫は電気冷蔵庫に代わった。

磯野家の食事どき、家族はチャブ台を囲んで座っていたが、それも万博の近づく40年代中ごろからは、ダイニングキッチンにかわっている。

 以上は樋口恵子の文章だが、女性の目から具体的に述べられている。


話は違うが
ある中国料理の体験の本を読むと
おいしい料理がつくられる厨房をのぞいてみると
七輪だけだった。 ガスコンロなどなかった。

要するに、調理器具よりは料理人の腕なのだということ。
昔ながらの七輪で出せる(ベテランの)味は、ガスコンロを与えられた(味の修業の未熟な)若い料理人ではまだ出せないのである。

といっても
戦後の便利な厨房製品のおかげで
女たちは自由につかえる時間がたくさん得られることになった。


[No.3404] Re: サザエさんの昭和史 投稿者:男爵  投稿日:2018/05/24(Thu) 07:49
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> サザエさんの漫画は
> 昭和の日本人の生活やものの考え方を反映していて
> 貴重な文化資料だという人がいます。

上に紹介した樋口恵子の文章ですが
彼女は女性なので、男性のあまり気づかない視点でサザエさんを見ています。

サザエさんは嫁ではない。
だから自由なのだ。
姑と一緒に暮らさず実母と一緒に暮らすサザエさんは
嫁の苦しみや悲しみを知らない。(知らなくてしあわせ)

逆にマスオさんはムコなので、サザエさんの両親やサザエさんの弟や妹との同居生活で苦労している?

戸籍的にムコではなくとも、マスオさんは娘夫婦と同居するという波平・フネにとって好ましいムコなのだろう。

必殺シリーズの 中村主水(藤田まこと)が、「ムコ殿!」と叱責されるのとは対照的だ。